事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和4(行ウ)372 |
| 判決日 | 2024-01-23 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 所得税法72条1項、行政手続法14条1項 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点 ⑴ 本件更正処分の適法性 ア 本件更正処分における理由の提示に不備があるか否か(争点1) イ 雑損控除対象損失金額の有無 所得税法72条1項の「損失」の意義(争点2) 雑損控除対象損失金額の算定(争点3) ⑵ 本件賦課決定処分の適法性 通則法65条4項1号の「正当な理由」があるか否か(争点4) 5 争点に関する当事者の主張 ⑴ 争点1について(本件更正処分における理由の提示に不備があるか否か) (被告の主張) ア 行政手続法14条1項本文に基づく理由の提示の程度については、処分の 相手方において、その提示の内容から処分行政庁の判断過程を了知し、それ を検証することができる程度のものであれば足りる。 イ 本件更正処分に係る通知書の記載から、D税務署長は、原告に雑損控除の 規定が適用されるか否かについて、本件台風により被害を受けた原告専有部 分等のうち、原告専有部分には損失が発生していないこと、他の区分所有者 と共有する本件被災設備等の被害については、原告が原状回復費用を負担し ていないことから、原告に雑損控除対象損失金額は生じていないと結論付け たと理解することができる。 そうすると、本件更正処分の理由は、原告が、雑損控除の規定の適用がな いとしたD税務署長の判断過程を了知し、検証することができる程度に記載 されているといえるから、行政手続法14条1項が求める程度に提示されて いるといえる。 (原告の主張) ア 理由提示に必要な内容としては、①処分の原因事実及び②処分の根拠法条 に加えて、③法令適用の解釈が問題となるものについては、その解釈の内容 を法規に照らして明らかにすること、また、④事実の適用に関しては、課税 要件又は課税障害要件及び適用される具体的事実を明らかにすることが求 められていると解すべきである。 イ 本件更正処分の提示した理由は、次のとおり不備があり違法である。 本件更正処分は、その理由として、「あなたの所有する建物の専用部分 には台風による損失は発生しておらず」とするが、ここにいう「専用部分」 とは建物の区分所有等に関する法律(以下「区分所有法」という。)に記載 のない文言であり、厳密にいえば特定することができないということがで き、理由の提示として適法ではない。仮に区分所有法の専有部分を指して いるものと善解すれば、雑損控除の規定の適用のためには専有部分につい ての損失が必要であり、共用部分の損失だけでは雑損控除の規定が適用さ れる損失とはいえないと述べていることになるが、どのような法解釈から そのようにいえるかが明らかではない。 「令和1年中に共用部分の原状回復費用等についてはあなたが負担した 金額はありません。」との理由について、「原状回復費用等」及び「負担」 が何を指しているのか明らかではなく、それだけでも理由の提示として不
主文(判決文より)
1 原告の請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。