発信者情報開示請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号令和5(ワ)70368
判決日2024-01-30
分類民事 / 著作
判決種別判決
判決文が挙げた条文著作権法96条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
(1) 権利侵害の明白性(争点 1)
(2) 「特定電気通信」該当性(争点 2)
(3) 発信者情報の開示を受けるべき正当な理由の有無(争点 3)
3 争点に関する当事者の主張
(1) 権利侵害の明白性(争点 1)
〔原告らの主張〕
本件システムは、対象ファイル全体を保有していると判断できたピアからのみ対
象ファイルのピースをダウンロードする。本件調査において、本件システムは、本
件通信時刻に本件 IP アドレスが割り当てられたピアから本件レコードに係るピー
スをダウンロードした。本件システムが本件 IP アドレス等の情報を取得できたの
は、本件発信者が使用するクライアントソフトからトラッカーに対し、自動的に、
ビットトレントを用いてダウンロードした楽曲ファイルの送信が可能であることを
通知していたことによる。
本件発信者は、本件 IP アドレスの割当てを受け、被告の提供するインターネッ
ト接続サービスを介し、トラッカーに対し、本件通信時刻より前にビットトレント
を用いてダウンロードした本件レコードに係るファイルを送信可能であることを通
知していた。このため、トラッカーには、本件 IP アドレスが対象ファイル提供者の
IP アドレスの一覧に登録されていた。すなわち、本件発信者は、当該ファイルを保
有している他のネットワーク参加者と共同して、それぞれはピースを送信すること
により、受信者をして当該ファイルの全体を受信させる役割を担っていた。本件調
査会社は、本件システムを利用して本件発信者が本件レコードに係るファイルを送
信可能な状態としていることをトラッカーより確認し、実際に、本件発信者から当
該ファイルのピースの送信を受けて、送信可能化の事実を確認した。本件発信者の
上記送信行為は、他のビットトレント利用者によるピースの送信行為と共同して、
本件レコードに係るファイルを完全な形で送信しているといえるから、共同不法行
為により、原告らの送信可能化権がいずれも侵害されたといえる。
したがって、本件において、原告らの本件レコードに係る送信可能化権が侵害さ
れていることは明らかである。
〔被告の主張〕
本件システムにおける IP アドレス検出の仕組み等に関する書証は、いずれも、
本件システムが、様々な動作環境において、相当の正確性、信用性を有して作動し
た上で、誤った情報を記録することはないプログラムであることを直接検証できる
ものとはいえない。したがって、本件システムによる本件調査について、実際の様々
な動作環境において、本来検出すべきではない通信が検出されたり、そもそも存在
しない通信が記録されたりすることは完全に否定できず、本件調査の結果が信用に
足りるものと評価することはできない。
(2) 「特定電気通信」該当性(争点 2)
〔原告らの主張〕
本件発

主文(判決文より)

1 被告は、原告 SML に対し、別紙発信者情報目録記載 1 の各情報を開示せよ。
2 被告は、原告 BNML に対し、別紙発信者情報目録記載 2 の各情報を開示せよ。
3 訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。