障害年金支払請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所大阪高等裁判所
事件番号平成28(行コ)64
判決日2016-07-21
分類高裁
判決種別判決
判決文が挙げた条文民法153条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及びこれに対する当事者の主張は,
次のとおり補正し,後記3のとおり当審における当事者の補充主張を付加する
ほかは,原判決「事実及び理由」中の第2の2ないし4(原判決2頁13行目
から8頁26行目まで)のとおりであるから,これを引用する。
(1) 原判決4頁20行目の冒頭に「ア」を加える。
(2) 原判決5頁2行目の次に改行の上,次の文章を加える。
「イ 厚生労働大臣は,施行日において国民年金法 (昭和34年法律第1
41号)による給付を受ける権利を有する者又は施行日前において当該権利
を有していた者について,同法14条の規定により記録した事項の訂正がな
された上で当該給付を受ける権利に係る裁定(裁定の訂正を含む。以下この
条において同じ。)が行われた場合においては,その裁定による当該記録し
た事項の訂正に係る給付を受ける権利に基づき支払期月ごとに又は一時金と
して支払うものとされる給付の支給を受ける権利について当該裁定の日まで
に消滅時効が完成した場合においても,当該権利に基づく給付を支払うもの
とする(2条)。」
3 当審における当事者の補充主張
(1) 被控訴人の補充主張
ア 支分権の消滅時効は,基本権についての裁定の有無にかかわらず,各支
払期月の翌月の初日から進行する。このことは,年金時効特例法2条のよ
うに,基本権についての裁定前でも,支分権の消滅時効が進行することを
当然の前提とした法令の規定が存することからも明らかである。
イ 控訴人は,支分権の消滅時効は,基本権についての裁定があった時から
進行する旨主張するが,障害年金について,支給の基礎となる障害の有無
やその状態自体は,受給権者が最もよく知り得る事実であり,裁定の通知
を受けるまで,支分権についての権利行使が現実に期待できないとはいえ
ないこと,裁定の誤りについては,行政不服申立て(厚年法90条,国民
年金法101条)や行政訴訟による是正が予定されていることなどに照ら
すと,控訴人の上記主張は失当である。
(2) 控訴人の補充主張
ア 障害年金の請求権は,裁定によって具体的に内容が定まり,裁定のない
段階では,障害年金の支給を請求することはできない。したがって,支分
権の消滅時効は,基本権についての裁定があった時から進行する。本件で
裁定があったのは,平成22年4月22日であるから,本件不支給部分の
支分権について,消滅時効は完成していない。
イ 被控訴人は,支分権の消滅時効は,基本権についての裁定の有無にかか
わらず,各支払期月の翌月の初日から進行する旨主張する。しかし,以下
の点からして,そのような解釈は誤っている。
(ア) 障害年金の支給要件は,法律の規定のほか,これに関する告示を併
せても,一般的抽象的な表現にとどまっており,障害として認定される
かどうかは,受給権者にとって

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は,控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。