発信者情報開示請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号令和5(ワ)70225
判決日2024-03-25
分類民事 / 著作
判決種別判決
判決文が挙げた条文著作権法2条1号
当事者原告 株式会社グルーヴ・ラボ/被告 エキサイト株式会社

この事件の代理人

  • 杉山央(原告代理人)/札幌弁護士会
  • 藤井康弘(被告代理人)/大阪弁護士会

争点(判決文より)

争点
(1) 本件著作物に係る原告の著作権の有無(争点 1)
(2) 権利侵害の明白性(争点 2)
3 争点に対する当事者の主張
(1) 争点 1(本件著作物に係る原告の著作権の有無)
〔原告の主張〕
本件著作物のパッケージ等には原告名(旧商号)が記載されていることから、原
告は本件著作物の著作者と推定される。
また、本件著作物は、原告がその作成を発意し、それに基づき原告の業務に従事
する者らが企画し、全体的な制作に関する意思決定を行った。本件著作物の撮影や
演出等、制作に係る一切の作業は、原告の業務に従事する者により、原告の職務と
して行われた。
したがって、原告は、本件著作物の著作者であり、その著作権を有する。
〔被告の主張〕
不知。
(2) 争点 2(権利侵害の明白性)
〔原告の主張〕
本件調査会社は、調査対象となる本件著作物をインデックスサイトで検索して、
トレントファイルをダウンロードし、本件クライアントソフトを起動して、本件著
作物に係るファイルのダウンロードを行った。本件クライアントソフトは、ビット
トレントを管理運営する会社がシステムを利用しやすくするために開発管理するク
ライアントソフトであり、その信用性は高いところ、ビットトレントを使用してい
るピアの IP アドレス等の情報を表示する機能を有する。別紙発信者情報目録記載
の日時に、上記ダウンロードに対応するアップロードを行ったピアが接続した IP ア
ドレスは、別紙発信者情報目録記載のとおりであった。このことは、ダウンロード
中のある時点である上記日時における本件クライアントソフトの実行画面のスクリ
ーンショット(以下「本件実行画面」という。)に、「ダウンロード中」との文字が
表示されていることから明らかである。また、上記によりダウンロードされた動画
は、本件著作物と同一内容であった。
そうすると、本件発信者は、ビットトレントを通じ、別紙発信者情報目録記載の
日時に、本件調査会社に対して本件著作物に係るファイル(ピース)を自動公衆送
信したものといえる。したがって、原告の本件著作物に係る著作権(公衆送信権)
が侵害されたことは明らかである。
〔被告の主張〕
以下のとおり、本件調査の信用性には疑義がある。このため、権利侵害が明白で
あるとはいえない。
ア 本件調査の信用性が認められるためには、確認試験により複数回 IP アドレ
ス等の特定の結果を確認するなどして正確性が確認されることを要すると考えられ
るところ、本件クライアントソフトについて正確性が確認されたといった事情は見
当たらない。また、本件クライアントソフトにつき、IP アドレス等の特定方法の信
頼性が認められるシステムといえるためには、システムの時刻データが正確である
こと、メタデータが正確に記録されることの確認試験が十分行われ

主文(判決文より)

1 被告は、原告に対し、別紙発信者情報目録記載の各情報を開示せよ。
2 訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。