事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和5(ワ)70391 |
| 判決日 | 2024-03-25 |
| 分類 | 民事 / 著作 |
| 判決種別 | 判決 |
| 当事者 | 原告 グラフィティジャパン株式会社/被告 エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
本件の争点は権利侵害の明白性であり、これに関する当事者の主張は以下の とおりである。 (原告の主張) 本件調査会社は、調査対象となる本件各動画をインデックスサイトで検索し て、トレントファイルをダウンロードし、本件クライアントソフトを起動して、 本件各動画に係るファイルのダウンロードを行った。本件クライアントソフト は、ビットトレントを使用しているピアの IP アドレス等の情報を表示する機能 を有するところ、別紙発信者情報目録 1 及び 2 記載の日時に上記ダウンロード に対応するアップロードを行ったピアが接続した IP アドレスは、別紙発信者情 報目録 1 及び 2 記載のとおりであった。このことは、ダウンロード中の時点で ある上記日時における本件クライアントソフトの実行画面のスクリーンショッ ト(以下「本件実行画面」という。)に、「ダウンロード中」との文字や IP アド レスが表示されていることからうかがわれる。また、上記によりダウンロード された動画は、本件各動画と同一内容であった。 そうすると、本件通信を行った氏名不詳者(以下「本件発信者」という。)は、 ビットトレントを用いて自ら又は他のユーザと共同して、別紙発信者情報目録 1 及び 2 記載の日時に、本件調査会社に対して本件各動画に係るファイル(ピ ース)を自動公衆送信したものといえる。 したがって、原告の本件各動画に係る著作権(公衆送信権)が侵害されたこ とは明らかである。 (被告の主張) (1) 別紙発信者情報目録 1 及び 2 記載の通信(本件通信)は、以下の点で、本 件各動画に係るファイルのダウンロード時の通信とはいえない。 すなわち、本件クライアントソフトはフリーソフトウェアに過ぎず、信頼 性が認められるシステムとして認定されたものでもP2Pネットワークの監視 を目的としたものでもない。また、原告の主張はプログラムの理解を踏まえ た主張でもない。本件実行画面には本件発信者が接続したとされる IP アドレ スが表示されているが、これは、本件クライアントソフトのプログラムの動 作の過程で表示される IP アドレスの正確性や通信の意味合いを立証するも のではない。 加えて、いわゆる P2P 方式でファイルを共有するネットワークでは、ファ イルのダウンロードに至るまでには、ピア間の通信だけを取り上げても、通 信相手がピアであることを確認する通信(HANDSHAKE)等の複数の通信が される。本件実行画面は、ダウンロード中とされる適当な時刻におけるもの に過ぎないから、これをもってダウンロード時の通信に係るものということ はできない。 さらに、本件実行画面を見ても、ファイルのダウンロードやアップロード の進行を示す表示(「下り速度」、「上り速度」)すら示されていないことから、 その表示をもってダウ
主文(判決文より)
1 被告は、原告に対し、別紙発信者情報目録1及び2記載の各情報を開示せよ。 2 訴訟費用は被告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。