発信者情報開示請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号令和5(ワ)70386
判決日2024-04-18
分類民事 / 著作
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点は権利侵害の明白性であり、これに関する当事者の主張は以
下のとおりである。
(原告の主張)
(1) 本件調査会社は、本件調査によって、本件発信者らから本件各動画のピース
をダウンロードし、これを保有する本件発信者らが接続している IP アドレス、接続
日時等を特定した。また、本件調査会社担当者は、ダウンロードしたファイルの動
画と本件各動画とを見比べてその同一性を確認した。
したがって、本件発信者らは、本件調査会社の求めに応じて自動的に本件各動画
のピースを送信したといえる。このような行為は、原告の本件各動画に係る公衆送
信権侵害に当たる。
(2) 被告の主張について
ア 本件クライアントソフトは、BitTorrent を管理する会社が提供するソフトウェ
アであるから、BitTorrent を通して取得した情報を正確に利用者に提供しているとい
え、信頼できるものである。
イ 本件 IP アドレスの特定に関しては、「下り速度」と「上り速度」の記載がな
くともダウンロードは進行するから、その記載がなかったとしても、本件調査会社
がダウンロードできていなかったことにはならない。
ウ 一般的に、本件発信者らによる送信時点で保有しているファイルの保有率が
低い場合にも、動画として再生することは可能である。また、BitTorrent 等のファイ
ル交換ソフトにおいてはある時点までに移転したピースが結合されて一連の動画と
して閲覧することが可能となるところ、本件発信者らによる通信がされた時点で本
件各動画のうちのどの部分であるか確認することはできない。そうである以上、本
件発信者らによる通信の時点で侵害の事実が認められれば、動画ファイルのうちど
の部分であるかなどといった点までの立証は不要とするのが合理的である。
(被告の主張)
不知ないし争う。
(1) 本件クライアントソフトは特定方法等の信頼性が認められたシステムでは
ないから、これを利用した本件調査は信用性を欠く。
(2) 原告の立証は、以下の点で不十分である。
ア 本件 IP アドレスの特定に関し
(ア) 本件調査において把握される通信としては、本件発信者らと本件調査会社、
すなわちピア間の通信に限っても、BitTorrent 上で相手方がピアであることを確認す
る「HAND SHAKE」、接続の完了を通知する「ACK」、互いが対象ファイルのどの部
分を所持しているのかを確認する「BITFIELD」、自分が当該ファイルに興味を持っ
ていることを通知する「INTERESTED」、これに対して、相手方が当該ファイルをア
ップロード可能であることを通知する「UNCHOKE」、ダウンロードする側がアップ
ロードを要求する「REQUEST」、これに応じて実際にピースを送信する「PIECE
(DOWNLOAD)」といった複

主文(判決文より)

1 被告は、原告に対し、別紙発信者情報目録記載の各情報を開示せよ。
2 訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。