事件の基本情報
| 裁判所 | 大阪高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成28(ネ)549 |
| 判決日 | 2017-02-28 |
| 分類 | 高裁 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 国家賠償法1条1項、憲法9条、民法709条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及び争点に対する当事者の主張は,次項に当審 における控訴人らの主張を付加するほかは,原判決の「事実及び理由」欄の「第 2 事案の概要」の2項ないし4項(原判決3頁18行目から26頁25行目 まで)に記載のとおりであるからこれを引用する。 2 当審における控訴人らの主張(要旨)は次のとおりである。 ⑴ 控訴人らは,本件訴訟において,内心の自由形成の権利,信教の自由確保 の権利,回顧・祭祀に関する自己決定権(以下,この3つを「内心の自由形 成の権利等」という。)が侵害されていると主張した。ところが,原判決は, これらの権利の侵害の有無について判断せず,控訴人らが主張していない 「心情ないし宗教上の感情」を侵害しているかどうか,「不快の念」を抱い たかどうかの問題であるとして争点を矮小化し(原判決35頁13行目,1 4行目),控訴人らに,内心の自由形成の権利等について損害賠償の対象と なり得るような法的利益の侵害があったと認めることはできないと判断し た。 しかし,控訴人らが本件訴訟において申し立てた事項は,本件参拝及び本 件参拝受入れによって控訴人らの内心の自由形成の権利等が違法に侵害さ れ,その結果,損害を被ったかどうかである。したがって,裁判所は,控訴 人らが主張する内心の自由形成の権利等が実定法上の権利として認められる かどうかを判断し,そのうえで,それらの権利が侵害されているかどうかを 判断すべきである。 ⑵ 内閣総理大臣による靖國神社参拝について,福岡地裁平成16年4月7日 判決及び大阪高裁平成17年9月30日判決は,これらを憲法違反であると 判断し,いずれの判決も確定している。被控訴人安倍の本件参拝は,国家機 関が違憲と判断された行為を繰り返すことはないだろうと期待する権利を 侵害するものである。控訴人らは,「裁判所のある事件に関する判断に対す る個人の信頼,期待」(原判決36頁25行目)ではなく,判決の名宛人で ある内閣総理大臣が裁判所の違憲判断に従うであろうという期待が違法に 侵害されたと主張しているのであるから,裁判所は,この点について判断す べきである。 ⑶ 控訴人らは,平和的生存権を,現在戦争に巻き込まれていないというこ とに加え,将来においても戦争に巻き込まれることはなく,子や孫の世代 も戦争に巻き込まれることはないという安心感のもとで,平穏な生活を享 受する権利と限定的に定義して主張する。このように限定的に定義された 平和的生存権は,その権利の内容・憲法上の根拠・享有主体・成立要件・ 法的効果のいずれの点をとっても権利としての具体性に欠けるところは なく,裁判規範性を有している。 そして,控訴人らは,本件参拝によって,次のとおり平和的生存権を侵 害されている。すなわち,本件参拝は,憲法9条の改正意欲を持つ被控訴 人安倍の政治的信条に
主文(判決文より)
1 本件各控訴をいずれも棄却する。 2 控訴費用は控訴人らの負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。