発信者情報開示命令申立却下決定に対する異議請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号令和5(ワ)70648
判決日2024-08-27
分類民事 / 著作
判決種別判決
判決文が挙げた条文プロバイダ責任制限法5条1項、プロバイダ責任制限法5条1項1号、プロバイダ責任制限法5条1項2号、プロバイダ責任制限法14条1項

この事件の代理人

  • 政平亨史(原告代理人)/第二東京弁護士会
  • 小原丈佳(被告代理人)/第一東京弁護士会

争点(判決文より)

争点
(1) 原告の「権利が侵害されたことが明らかである」(プロバイダ責任制限法5
条1項1号)か(争点1)
(2) 本件発信者情報の「開示を受けるべき正当な理由がある」(プロバイダ責任
制限法5条1項2号)か(争点2)
4 争点に関する当事者の主張
(1) 争点1(原告の「権利が侵害されたことが明らかである」(プロバイダ責任
制限法5条1項1号)か)について
(原告の主張)
ア 本件投稿により原告の著作権(複製権及び公衆送信権)が侵害されたこ
とは明らかであること
(ア) 本件投稿は本件動画を複製及び公衆送信するものであること
本件元画像は、本件動画の一場面を切り出した画像であって、本件元
画像並びにその左部及び右部がトリミングされた形で表示される本件画
像から当該場面における本件動画の表現上の本質的特徴を直接感得する
ことができる。したがって、本件投稿は、本件動画を複製及び公衆送信
するものである。
(イ) 本件記事における本件元画像及び本件画像の利用は適法な引用に当た
らないこと
a 引用の目的上正当な範囲内で行われたものではないこと
本件記事の本文には、「バッカル除去手術でも帽子は被らない。」と
記載されている。しかし、本件動画では、原告がバッカルファット除
去施術の際に手術帽子をかぶっているか否かは必ずしも確認できない。
すなわち、上記の記載は、これを閲覧した者に対し、あたかも原告が
バッカルファット除去施術の際に手術帽子をかぶっていないとの誤解
を与えるものである。
また、本件記事の本文には、「ヒアルロン酸はもちろん髪の毛を垂ら
したまま施術を行う」と記載されている。しかし、ヒアルロン酸注入
施術においては、必ずしも帽子をかぶるなどして髪の毛をまとめるこ
とは求められていない。上記の記載は、これを閲覧した者において、
ヒアルロン酸注入施術の際に、髪の毛を垂らしたまま施術を行うこと
が、あたかも不適切な施術方法であるかのように受け止められるもの
である。
さらに、本件氏名不詳者は、原告及び原告クリニックの営業を妨害
する目的で、本件投稿以外に複数の投稿をしている。
これらの事情を踏まえると、本件投稿の目的は、原告及び原告クリ
ニックの営業の妨害にあったといえ、「批評」ではないと認められる。
したがって、本件記事における本件元画像並びにその左部及び右部
がトリミングされた形で表示される本件画像の利用は、引用の目的上

主文(判決文より)

1 原告と被告との間の東京地方裁判所令和5年(発チ)第10045号発信者
情報開示命令申立事件について、同裁判所が令和5年10月4日にした決定を
認可する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。