特許使用料請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号令和6(ワ)70106
判決日2024-11-15
分類知的財産
判決種別判決
判決文が挙げた条文民法559条
当事者原告 アキシオン株式会社/被告 アキシオン・トーキョー株式会社

この事件の代理人

  • 市川穣(被告代理人)/東京弁護士会

争点(判決文より)

争点
本件契約の解除の成否
第3 争点に関する当事者の主張
(被告の主張)
1 特許権について実施権を許諾する権限を有しない者が、第三者に実施権を許
諾するような場合には、他人の権利を実施許諾の目的とした場合に該当するか
ら、同契約は当事者間では有効に成立しつつ、許諾者は、実施権者のために約
定の実施権を創設すべき義務を負うものと解される(民法559条、561
条)。
そして、本件特許権1及び3については、原告以外の第三者による共有にな
っており、かつ、原告は、それらの共有者から専用実施権の設定を受けるなど
しておらず、通常実施権を許諾する権限を有していない。そのため、原告は、
本件契約に基づき、被告に対し、これらの特許権についての通常実施権を創設
すべき義務を負うところ、同義務を履行していないから、原告には、本件契約
に係る債務不履行がある。
2 被告は、原告に対し、令和5年12月29日到達の「催告兼解除通知書」及
び同年7月4日到達の「被告第1準備書面」により、さらに、被告代表者との
連名で、原告及び原告代表者に対し、同年8月15日及び同月12日にそれぞ
れ到達の「催告兼解除通知書」により、前記2の義務の履行の催告及び本件契
約の解除の意思表示をした。
3 したがって、本件契約の解除により、被告は本件許諾料の支払義務を負わな
い。
(原告の主張)
被告は、原告において通常実施権を創設すべき義務があると主張するが、本
件契約の契約書にはそのような義務は記載されていない。さらに、本件各特許
権はいずれも被告の事業のために不必要な特許であり、原告が被告に対して別
の特許発明の実施を許諾していることや、本件契約の契約書では、本件各特許
権について、原告が「特許庁への登録保全が出来ない」ものであると明記され
ていること(同契約書7条)を踏まえると、原告が本件契約に基づき上記の義
務を負っていると解することはできない。
そして、原告は本件契約に定められた内容を遵守しており、何ら債務不履行
は存在しない。
したがって、本件契約の解除は認められない。

主文(判決文より)

1 原告の請求を棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。