個人事業税賦課決定処分取消請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号令和6(行ウ)118
判決日2025-03-04
分類民事
判決種別判決
判決文が挙げた条文商法27条、所得税法57条1項

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は、「代理業」(地方税法72条の2第8項23号)の意義であ
り、具体的には、代理権を有しない者が行う取引の媒介業務が「代理業」に当
たるか否か(争点1)及び使用人が行う上記業務が「代理業」に当たるか否か
(争点2)である。なお、原告らは、仮に原告らの個別的な事情を都事務提要
の定めに当てはめると、本件各業務が個人の行う「事業」(同条3項)や「代
理業」に当たることについて、積極的には争っておらず、原告らの納付すべき
個人事業税の税額が別紙3処分目録の「個人事業税 課税額」欄記載の額(本
件各処分における額と同額)となることについては、これを争うことを明らか
にしない。
4 争点に関する当事者の主張
⑴ 争点1(代理権を有しない者が行う取引の媒介業務が「代理業」(地方税
法72条の2第8項23号)に当たるか否か)について
(被告の主張)
地方税法72条の2第8項に掲げられている第一種事業について、同法は
事業の名称を列挙するのみであり、各事業の具体的な内容を定めた定義規定
は置いていないことからすれば、「事業」、すなわち資本を基礎として、利
益を得る目的で継続的に行う行為のうち、どのような行為類型の社会経済活
動が課税対象となる第一種事業に該当するのかは、商法の類似の規定も参考
にした上で、社会通念に照らして実体に即して判断するのが相当である。そ
して、個人事業税の課税客体となる「代理業」は、同法の「代理商」(同法
27条)の規定に即して、取引の代理又は媒介をする事業をいうと解するの
が合理的であるというべきである。したがって、代理権を有しない者が行う
取引の媒介業務も「代理業」に含まれる。
なお、原告らが本件生命保険会社の代理権を有しているか否かについては、
不知である。
(原告の主張)
租税法律主義の原則に照らすと、租税法規はみだりに規定の文言を離れて
解釈すべきものではないところ、「代理業」とは、その文言からすれば、
「代理」を行う業務、すなわち代理権を有して行う業務である。地方税法は、
「代理業」が商法27条にいう「代理商」と同義であるとは定義していない
から、「代理業」が同条にいう「代理商」と同義であるとは解されない。し
たがって、代理権を有しない者が行う取引の媒介業務が「代理業」に当たる
余地はない。
以上と異なり、代理権を有しない者が行う取引の媒介業務も「代理業」に
含まれると解することは、地方税法の規定の文言を離れて解釈するものであ
って、租税法律主義等に反するとともに、個人については生活関係が複雑で
あってその所得の源泉も多種多様であることに照らし、課税に当たって混乱
を生じさせないように課税客体となる第一種事業を限定的に列挙した同法7
2条の2第8項の趣旨にも反するというべきである。
そして、原告らは、本件生命保険会社の代理権を有

主文(判決文より)

1 原告らの請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告らの負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。