更正をすべき理由がない旨の通知処分取消請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所大阪高等裁判所
事件番号平成29(行コ)102
判決日2017-09-28
分類高裁
判決種別判決
判決文が挙げた条文所得税法9条1項16号、所得税法37条1項、所得税法45条1項2号、行政手続法8条1項

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点の摘示
控訴人の平成23年分及び平成24年分の所得金額及び納付すべき所得税額
について,被控訴人は,処分行政庁の判断と同様,原判決別紙3のとおりであ
る(すなわち,本件確定申告書1及び2のとおりである。)と主張するのに対
し,控訴人は,本件贈与税が平成23年分不動産所得の計算において必要経費
となるので,本件更正請求1及び2のとおりであると主張する。本件の主要な
争点は,本件贈与税が平成23年分不動産所得の計算において必要経費に算入
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することができるかどうかである(争点1)。また,本件各通知処分が行政手
続法8条1項に定める理由を示してされたかどうかも争点となる(争点2)。
5 争点に関する当事者の主張
後記6を加えるほか,原判決「事実及び理由」第2の5(原判決9頁26行
目から17頁23行目まで)のとおりであるから,これを引用する。
6 控訴人の当審における補充主張
(争点1について)
(1) 所得税法第37条1項は,不動産所得の金額を計算する際に控除すべき
必要経費を,①当該年分の賃料収入を得るため「直接に要した費用」(いわ
ゆる「個別対応の費用」)と,②当該年分の不動産賃貸「業務について生じ
た費用」(いわゆる「一般対応の費用」)と定めている。本件贈与税は,本
件土地建物の賃貸権原を取得するため平成23年3月に支出を要した費用で
あるから,平成23年分の本件土地建物に係る不動産所得との関係で,個別
対応の費用に該当するというべきである。
そうでないとしても,同項は,一般対応の費用については,個別対応の費
用に関する「直接に要した」という限定を付しておらず,「業務について生
じた費用」であれば全てが必要経費となると定めているのであって,本件土
地建物の取得のため平成23年3月に支出した本件贈与税は,平成23年分
の本件土地建物に係る不動産所得との関係で,少なくとも一般対応の費用に
は該当する。
(2) ところが,原判決は,個別対応の費用であるある費用が所得税法37条
1項所定の必要経費に該当するためには,少なくとも,当該費用が不動産賃
貸業務と関連することを要するとの解釈を示し,「業務との関連性」という
法文に記載されていない要件を加えることにより,不動産所得の必要経費と
なる費用の範囲を限定し,本件贈与税が必要経費となることを否定した。こ
のような税法の解釈適用は,租税法律主義に違反している。
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(3) 仮に,一般対応の費用に該当するためには「業務との関連性」が必要で
あるとの解釈を採用するとしても,控訴人が本件土地建物の賃貸業務を行う
ためには父親(A)からその贈与を受けるしかなかったから,その贈与に伴
う本件贈与税の負担が本件土地建物の賃貸業務と関連性を有することが明ら
かである。むしろ,関連性を否定する根拠を見付けること

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。