事件の基本情報
| 裁判所 | 大阪高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成29(行コ)55 |
| 判決日 | 2017-09-29 |
| 分類 | 高裁 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
本件の争点は,Aの死亡の業務起因性,すなわち,Aが本件自殺の直前頃う つ病又は適応障害を発症したか,及び上記うつ病又は適応障害は業務に起因し て発症したものであるかである。 控訴人の主張 ア Aには業務による強い心理的負荷が掛かっていたこと 本件夜勤前 a Aのしていた空手に関する発言(以下「出来事②」という(①は欠 番)。) C は,平成24年4月ないし5月頃,Aが長年打ち込んできた空手 について,「なんちゃって空手」などと言って,Aのしていた空手や 人格そのものを否定した。 b 「道場へ来い。」などの発言(以下「出来事③」という。) C は,平成24年4月ないし5月頃,Aに対し,「道場へ来い。道 場やったら思いっきり殴れる。」と言い,空手の練習という名の下で 暴行を加えることを告げた。これにより,Aは,暴行を加えられる恐 - 2 - 怖を感じた。 c 指差喚呼に関する発言(以下「出来事④」という。) 本件会社では,指差喚呼(助手席に乗った者が安全確認のため,「右 よし。左よし。」と声を出して行うもの)を行うことが決まりとなっ ていたが,C は,平成24年4月ないし5月頃,Aが指差喚呼をした ところ,「俺の運転が信用できんのか。大きな声で言うな。うるさい んじゃ。」などと言い,指差喚呼を実施しないよう指示した。 本件夜勤時 a 第2回巡回前の言動(以下「出来事⑦」という(⑤及び⑥は欠番)。) C は,第2回巡回の直前,Aが人事考課個人目標(B班長へ提出す べきもの。以下「個人目標」という。)を自分に相談なくB班長に提 出したことに立腹し,Aを怒鳴りつけた上,Aに対し,「道場へ来い。 道場やったら殴りやすいから。」と言った。 b 第2回巡回時の言動(以下「出来事⑧」という。) C は,第2回巡回の出発の際,タコグラフをセットしようとしたA に対し,「何もするな。」と言った。そして,「殺すぞ。」と怒鳴り つけた。 C は「何もするな。」と言って勤務中のAから仕事を取り上げたと ころ,仕事をさせないこと(仕事の取り上げ)は,典型的なハラスメ ントとされているものである(甲3-4枚目)。また,「殺すぞ。」 との発言は脅迫罪の構成要件に該当する行為である。 c 第2回巡回後の言動(以下「出来事⑨」という。) Aは,第2回巡回後,事務所において,書類作成を始めたところ, C は,Aが書類作成をしているのを見るや,「何もするな言うたやろ。 殺すぞ。」と語気鋭く怒鳴りつけた。 上記の C の発言は脅迫罪が成立するものであり,Aが後に「殺され - 3 - るのが怖い。」と言っていたことからもAが怯えていたことは明らか である。 d 第3回巡回時の言動(以下「出来事⑩」という。) パーキングエリアでの不審車対応 パーキングエリアで不審車を発見した際のAの対応に不備はな かった
主文(判決文より)
1 原判決を取り消す。 2 神戸西労働基準監督署長が控訴人に対して平成25年1月18日付けでし た労働者災害補償保険法に基づく遺族補償給付及び葬祭料を支給しないとの 決定を取り消す。 3 訴訟費用は,第1,2審とも,被控訴人の負担とする。
出典
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