事件の基本情報
| 裁判所 | 大阪高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成28(ネ)2098 |
| 判決日 | 2017-12-15 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 国家賠償法1条1項 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及び争点に関する当事者の主張 本件事故の態様,本件事故を防止するための演技者の危険回避方法等 - 3 - (控訴人らの主張) 控訴人Aは,本件通し練習を始め,原判決別紙1記載の区分Ⅴの両逆手蹴 上がりを行ったが,蹴上がりに失敗したため,鉄棒にぶら下がった状態にな り,再び両逆手蹴上がりから演技をやり直したところ,落下し,頭部・頸部 がマットに衝突した。 (被控訴人の主張) 控訴人Aは,本件通し練習を始め,原判決別紙1記載の区分ⅤからⅥ (逆手前方車輪)に入り回転しようとしたが,勢いが足りず,背中側に 回転しきらず,回転が途中で止まり,倒立又はそれに近い状態となり, その後,前方車輪とは逆方向(腹側)に回転を始めたが(この時,鉄棒 の握り手は,前方車輪を行うための逆手であった。),直ちに鉄棒から 手を離してマットに降りることをせず,逆手握りで握り続けていたとこ ろ,原判決別紙2記載の図のように,前方へ飛び出し,体が少し回転し, 頭から首の部分を先にして落下し,マットに衝突した。 控訴人らが主張する事故態様であれば,控訴人Aの動きには勢いがな く,本件事故のように,控訴人Aの手が鉄棒から離れて,頭から首の部 分を先にしてマットに衝突するとは考えられない。 イ めたところ,高い位置からの回転であり,また,その時点での控訴人Aの 鉄棒の握り方が逆手であったので,回転による遠心力の勢いにより,控訴 人Aの手が鉄棒から離れてしまい,前方へ飛び出し,上記のように首から 落下する事故が発生したものである。 ウ 逆手前方車輪を行い背中側に回転しようとしたが,勢いが足りず回転が 途中で止まり倒立にまで持ち込めず,その後,前方車輪とは逆方向(腹側) に回転を始めた場合(以下,上記状況を「本件状況」ということがある。) に関し,次のとおりの知見(以下「本件状況に関する知見」という。)が - 4 - ある。 本件状況になった場合(別紙1記載の逆手握りで前振りになる場合), 視覚的に落下地点が見えるため容易にマットに降りることができ,別紙 2記載のとおり鉄棒から手を離してマットに足から降りる(着地する) ことが最も適した行動である。その理由は次のとおりである。 別紙1記載のとおりの順手握りによる後ろ振り(逆方向への振り戻 り)は,身体構造上,腰や肩を屈曲させることにより移動するエネルギ ーを緩衝することができ,さらに手が離れた後,視覚的に地上が見える ことから,落下することの対処が可能となる。一方,逆手握りによる前 振り(逆方向への振り戻り)は,身体構造上,腰や肩を屈曲させること が難しく,移動のエネルギーを緩衝することができないから,順手握り による後ろ振りよりも手が離れる危険性が高い。さらに,勢いを増した 状態では手がいつ離れるか分からず,手が離れた後,鉄棒を握っていた 関係で
主文(判決文より)
1 原判決を次のとおり変更する。 被控訴人は,控訴人Aに対し,1億9009万2529円及びこれに対す る平成22年4月7日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 被控訴人は,控訴人Bに対し,440万円及びこれに対する平成22年4 月7日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 被控訴人は,控訴人C及び控訴人Dに対し,それぞれ110万円及びこれ に対する平成22年4月7日から支払済みまで年5分の割合による金員を 支払え。 控訴人らのその余の請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は,第1,2審を通じ,控訴人Aに生じた費用と被控訴人に生じた 費用の100分の95を5分し,その1を控訴人Aの,その余を被控訴人の負 担とし,控訴人Bに生じた費用と被控訴人に生じた費用の100分の3を5分 し,その1を控訴人Bの,その余を被控訴人の負担とし,控訴人Cに生じた費 用と被控訴人に生じた費用の100分の1を3分し,その2を控訴人Cの,そ の余を被控訴人の負担とし,控訴人Dに生じた費用と被控訴人に生じた費用の 100分の1を3分し,その2を控訴人Dの,その余を被控訴人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。