事件の基本情報
| 裁判所 | 大阪高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成30(行コ)97 |
| 判決日 | 2018-12-06 |
| 分類 | 高裁 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 労働組合法16条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及び争点に対する当事者の主張は,後記 4に当審における控訴人の補充主張を加えるほかは,原判決の「事実及び理 由」中「第2 事案の概要」の1ないし4に記載のとおりであるから(ただ し,原判決6頁18行目以下の各「F」をいずれも「F」に改める。),これ を引用する。 4 当審における控訴人の補充主張 以下の点に照らして,歴代所長による本件取扱いは違法というべきである。 (1) 本件覚書について 歴代課長の1人であるD(在任期間 平成21年4月1日から平成27年 - 2 - 7月31日まで)が,テレビ局のインタビューに対し,本件取扱いについて 知らない旨答えていたこと,本件就業規則には本件取扱いの内容を反映した 改正がされていないことからすると,本件覚書は存在しなかったか,又は違 法なヤミ協定であったということができる。 (2) 企業職員の勤務条件についての本件事業管理者の裁量権について 給与条例16条1項は,職員が正規の勤務日又は勤務時間中に勤務しない ときは,その勤務しないことにつき管理者の承認があった場合を除くほか, その勤務しない1時間につき,勤務1時間当たりの給与額をその者に支給す べき給与の額から減額するとして,ノーワーク・ノーペイの原則を定めてい るのであるから,この趣旨を本件事業管理者の裁量によって没却することは できない。 (3) 3回の遅刻を有給休暇半日分に振り替える取扱いについて 「労働者自身が休暇をとること(すなわち,就労しないこと)によって始 めて,休暇の付与が実現されることになる」ところ(最高裁昭和48年3月 2日第二小法廷判決・民集27巻2号210号〔以下「最高裁昭和48年判 決」という。〕参照),実際には休暇を取らせず勤務をさせたのに,有給休 暇を取得させたとすることは違法であるから,仮に本件覚書が存在したとし ても,それは違法な労使協約であり,また,事業遂行のための合理性もな い。したがって,上記取扱いは違法・無効である。 (4) 1回の遅刻を有給休暇半日分に振り替える取扱いについて 前記(3)のとおり,実際には休暇を取らせず勤務をさせたのに,有給休暇 を取得させたとすることは違法であるから,欠勤扱いとしてその分の給与は 減額すべきところ,本件事業管理者には,その減額を免ずるまでの裁量はな いから,裁量権の範囲の逸脱又はその濫用があったというべきである。
主文(判決文より)
1 本件控訴を棄却する。 2 控訴費用は,控訴人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。