航空機飛行制限等請求控訴事件(原審・東京地方裁判所平成19年(行ウ)第751号)

事件の基本情報

裁判所東京高等裁判所
事件番号平成20(行コ)379
判決日2010-02-18
分類高裁
判決種別判決
判決文が挙げた条文国家賠償法1条、行政事件訴訟法37条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び争点に関する当事者の主張は,原判決の「事実及び理由」欄の「
第2 事案の概要」の4及び5に記載のとおり(原判決8頁19行目から1
8頁1行目まで)であるから,これを引用する。
5 当審における当事者の主張
(1) 控訴人ら
ア 法97条1項は,航空交通管制の観点から安全かつ円滑な航空機の航
行を確保しようとしたものであるにとどまらず,航空機の墜落から航空
路の周辺に居住する者の生命・身体の安全という具体的個別的な利益を
も保護することを目的としたものと解すべきであり,それゆえに,控訴
人らは本件行政訴訟について原告適格を有するものである。
イ これは,次の点からも明らかである(補充の主張)。
(ア) 航空法の目的を定める同法1条は「航空機の航行に起因する障害
の防止を図る」ことを目的としているが,この「航空機の航行に起因
する障害」の中に航空機が墜落した場合の地上の人の生命・身体に対
する危険も含まれていることは明らかである。
(イ) 法の全体を見渡せば,75条,81条,89条,91条など,地
上の安全に配慮した規定が数多くみられる。
(ウ) 国土交通大臣が法97条1項の飛行計画の承認を行うに当たって
は,事前に航空路誌(AIP)等によって航空路を指定しており,その
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航空路を飛行する計画であることが確認できた場合に飛行計画を承認
しているが,航空路の指定に当たっては,墜落事故が起きた場合の被
害の大きさも考慮されている。すなわち,墜落した場合にその被害が
大きいと想定される場所(例えば,原子力発電所)については,あら
かじめ航空機の飛行を厳しく制限しており,現に,原子力発電所の新
設により航空路が変更されたと思われる例もある。
(エ) 263号通達,884号通達及び航空路誌において,「航空機に
よる原子力関係施設に対する災害を防止するため」,原子力関係施設
の上空は航空機の飛行が規制されている。なお,原子力関係施設と原
子力艦船とは何ら変わりがないものである。被控訴人は,263号通
達,884号通達及び航空路誌による原子力関係施設の上空の飛行規
制の対象は有視界飛行方式に限られているものであって,計器飛行方
式に関する法97条1項の飛行計画の承認とは関係がない旨をいう
が,263号通達,884号通達及び航空路誌による原子力関係施設
の上空の飛行規制は,有視界飛行方式に限られるものではないのであ
り(有視界飛行方式に限る旨の明文はない。),これらは法1条の目
的(この中には,上記のとおり,航空機が墜落した場合の地上の人の
生命・身体に対する危険の防止も含まれている。)を達成するために
作成されたものであるから,その趣旨は計器飛行方式に関する法97
条1項の飛行計画の承認にも及ぶものというべきである。
(オ) 原判決は,「処分の取消訴訟におけ

主文(判決文より)

1 本件各控訴をいずれも棄却する。
2 控訴費用は控訴人らの負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。