事件の基本情報
| 裁判所 | 東京高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成21(行コ)327 |
| 判決日 | 2010-08-25 |
| 分類 | 高裁 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 国家賠償法1条1項、民法896条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点(3)について」(原判決17頁7行目から同19 ページ19行目まで)に記載のとおりであるから,これを引用する。 ア 控訴人 (ア) 厚年法37条2項の規定に基づく主張 老齢厚生年金の請求は,受給権者からの申請主義をとっており,その 支給は「2か月生き抜いた後に,その2か月分を翌月15日ころに支給 する」という後払いの原則によっているため,被保険者が例えば4月8 日に死亡した場合,2月分及び3月分の老齢厚生年金が未支給年金とな る。その者に係る遺族厚生年金受給権者は,厚年法59条各項により認 定されるが,2月分及び3月分は死者名義の年金であって,特別な規定 がない限り,遺族厚生年金の受給権者になったばかりの者は請求ができ なくなることから,制度上必然的に生じる事態に対応するために,厚年 - 3 - 法37条が設けられたものであると解すべきである。そして, 厚年法 37条2項に「前項の場合において」とあるのは,遺族厚生年金の受給 権者が未支給保険給付の受給権者である旨を規定しているものと解す るべきである。本件認定基準は,遺族年金受給資格に係る認定基準であ って未支給の保険給付に係る認定基準ではない。控訴人は,亡Aの遺族 として遺族厚生年金の受給権者に該当するから,亡Aの死亡の当時亡A と生計を同じくしていたか否かを論ずるまでもなく,当然に亡Aの未支 給保険給付の受給権が認められる。 (イ) 厚年法37条1項の規定に基づく主張 仮にその者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたこと(生計同 一要件)を要するとしても,失踪宣告を受けたというだけで,夫婦間の 実態を調査することなく,生計同一要件がないとすることは著しく不当 である。法律上の妻が夫と別居している場合を想定すると,やむを得な い理由による別居ともいえず,経済的援助もなく,音信や訪問もないと いう場合には離婚同然の状態にあるといえるが,これ以外であれば生計 同一要件は認められるべきである。失踪宣告を受けても合理的限定的な 「死亡の当時」ということはないから,行方不明となった当時の夫婦関係 に基づき,行方不明となる3年前程度の実態に即して生計同一か否かを 判断すべきであり,離婚同然の状態に至っていなければ生計を一つにし ていると解するべきである。亡Aが行方不明となった平成7年▲月から の7年間を見てみると,生死不明である以上別居はやむを得ないといえ る。また,控訴人は亡A名義の家に住み,亡Aの不在者財産管理人を相 - 4 - 手方とする家庭裁判所の審判によって,自宅及び別荘の地代や固定資産 税,水道代等の支払いを受けていたものであり,控訴人は年間20万円 余の国民年金のみが固定収入であったことから,昭和63年までは亡A 名義の預金であった夫婦預金を原資とする保険金や年金を拠り所とし て何とか生活を続ける
主文(判決文より)
1 原判決主文第2項中,社会保険庁長官が控訴人に対して平成20年7月 15日付でした,亡Aを受給権者とする通算老齢年金に係る未支給保険給付 の不支給処分の取消しを求める請求を棄却した部分を取り消し,上記不支給 処分を取り消す。 2 訴訟費用は,第1,2審を通じ,これを2分し,その1を控訴人の負担 とし,その余を被控訴人の負担とする。
出典
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