事件の基本情報
| 裁判所 | 東京高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成22(行ケ)15 |
| 判決日 | 2010-11-17 |
| 分類 | 高裁 |
| 判決文が挙げた条文 | 憲法14条、憲法14条1項、憲法15条1項 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及び争点に関する当事者の主張 (原告らの主張) (1) 選挙権の平等の憲法上の保障と人口比例配分原則 憲法は,代表民主制を採用し,公務員の選定罷免権を国民固有の権利とし (憲法15条1項),普通選挙(同条3項),平等選挙(憲法14条1項, 44条ただし書)を保障している。そして,普通選挙制度,平等選挙制度の 発展の歴史的経過からすると,選挙権の憲法的保障は,国民の人種,信条, 性別,社会的身分,門地,その他具体的能力,資質及び居住地域の差異にか かわらず,形式的に1人に1票の保障を要請し,かつ,その選挙権の内容に おいても等価性(1票の等価性)の保障を要求するものである。このような 1人1票かつ1票等価に基づく選挙権の憲法的保障の要請は,国会が選挙区 - 3 - 制を有する選挙制度を採用する場合には,各選挙区から選出される代表者(議 員)の数を人口分布に比例させるよう国会の立法権限を覊束する。 (2) 議員定数の不平等の判断基準(較差論に対する批判) 議員定数の不平等の判断基準として,一般には,各選挙区における議員1 人当たりの人口数ないし有権者数の最大と最小の数値を比較して,その倍率 で表される「較差」が何倍以下であれば不平等とはいえず,合憲であるとの 考え方が用いられている。原告らは,不平等であるか否かの判定基準として, このような較差を使っていないし,少なくともそれを強調するものではない。 このような較差は,議員1人当たりの人数が最少の選挙区と最大の選挙区の 2つの選挙区を比較する方法であり,その手法には,その他の選挙区につい ていかなる不平等その他の問題が生じていても,それを無視することになる からである。 最大較差を比較するという手法から生じる問題の例を挙げると,別紙1は, 選挙区人口と「必要人数」(全国人口を参議院選挙区選出議員総数146で 除した数を基準人数とし,この基準人数に法定議員数を乗じた人数)との差 を過不足人数として表し,選挙区人口(現実のもの)と必要人数(あるべき もの)との乖離の程度を明らかにしたものであるところ,この過不足人数の 数値が正であるときは,選挙区人口が必要人数を上回っており,当該選挙区 においては,法定された数の議員によっては代表されていない人口集団が存 在すること(以下「代表の欠缺」という。)を意味し,反対に,過不足人数 の数値が負であるときは,当該選挙区において法定された数の議員により過 剰に代表されている人口集団が存在すること(以下「過剰代表」という。) を意味するが,最大較差を比較するという手法からは,これらの代表の欠缺, 代表の過剰の問題を無視することになり,人口の多い選挙区の配分議員定数 が人口の少ない選挙区の配分議員定数よりも少ないいわゆる逆転現象を無視 することにもなってしまうからである。 - 4
主文(判決文より)
1 原告らの請求を棄却する。 2 訴訟費用は,原告らの負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。