地位確認等請求控訴事件(通称 日本ヒューレット・パッカード諭旨退職)

事件の基本情報

裁判所東京高等裁判所
事件番号平成22(ネ)4377
判決日2011-01-26
分類高裁
判決種別判決
判決文が挙げた条文労働契約法4条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及びこれに対する当事者の主張は,原判決書
10頁3行目の「真撃」を「真摯」に,同頁11行目の「禁反原」を「禁反
言」に改め,次のとおり加えるほか,原判決「事実及び理由」中の第2の1
及び2に摘示されたとおりであるから,これを引用する。
(当審において控訴人が追加又は敷衍した主張)
1 控訴人の欠勤は,懲戒事由(就業規則51条3号後段)に該当しない。
(1) 被控訴人においては,就業規則63条で欠勤の手続を規定しているが,
同条の手続を履践しない欠勤が「無断欠勤」に当たると規定しているわけ
ではないから,同条の手続を履践しなくても被控訴人に対する欠勤の通告
がされていれば「無断欠勤」には当たらない。控訴人は,6月3日,所属
長のAマネージャー及びB部長らに対して,同月4日以降欠勤することを
報告していたし,欠勤見込みの期間についても,ビジネス倫理ヘルプライ
ンに調査依頼を行い,同日,申告を受けた旨のC本部長からの連絡があっ
たから,客観的に見れば被害事実の正式な調査は完了しておらず,控訴人
は,必要な調査が終了するまでの期間と申告するしかなかった。したがっ
て,控訴人は,被控訴人に欠勤の理由と見込日数を届けているから,同条
の手続を履践したものといえる。被控訴人においては,一般に,同条の
「就業報告書」による報告の履践はされていなかったのであるから,控訴
人に「就業報告書」の提出を求めるのは無理であり,控訴人には事前の届
出ができない「やむを得ない事由」があったといえる。
仮に,控訴人が「就業報告システム」によって報告を行っていなかったと
しても,控訴人は,これによって報告を行うべきことを知らなかった。欠
勤申請手続を履践しなかったことが懲戒事由になるならば,被控訴人は,
控訴人が欠勤するに当たり,欠勤申請手続について説明すべきであったが,
その説明はなかった。控訴人は,6月3日には,被控訴人のContac
tHRに対して休職申請をしていて,休職申請が却下されるまでは正式な
欠勤届の手続を行うことは困難であるから,事前の届出ができない「やむ
を得ない事由」があった。
控訴人は,同月27日,控訴人の上司であるAマネージャーが就業報告シ
ステムに控訴人の欠勤報告を代行入力したことに異議を述べたが,同年7
月1日,C本部長から休暇申請を正式に却下されたので 控訴人は異議を
撤回し,上記欠勤報告の代行入力を承認した。したがって,遅くとも同日
には「就業報告システム」による報告をしていることになる。
控訴人は,6月3日,ビジネス倫理ヘルプラインに調査依頼を行い,同月
4日申告を受けた旨のC本部長からの連絡があったから,被控訴人は,倫
理委員会において事実関係の調査を行い,確認する義務を負っていた。被
控訴人は,同月3日の時点で被害事実が不存在であることを前提とした行

主文(判決文より)

1 原判決を次のとおり変更する。
(1) 本件訴中,本判決確定の日の翌日以降の金員の支払を求める部分を
却下する。
(2) 控訴人が,被控訴人に対し,雇用契約上の権利を有する地位にある
ことを確認する。
(3) 被控訴人は,控訴人に対し,
① 平成20年10月から本判決確定の日まで毎月末日限り,金42万
8059円
② 平成20年12月から本判決確定の日まで,毎年6月10日,12
月10日限り,各金100万円
及びこれらに対する各支払時期の翌日から支払済みまで年6分の割合
による金員を支払え。
2 訴訟費用は,第1,2審を通じて,被控訴人の負担とする。
3 この判決の第1項(3)及び第2項は,仮に執行することができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。