事件の基本情報
| 裁判所 | 東京高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成22(行コ)400 |
| 判決日 | 2011-04-20 |
| 分類 | 高裁 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 国家賠償法1条1項、憲法25条、憲法25条2項 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及びこれに関する当事者の主張の要旨は,(1) のとおり補正し,(2)のとおり控訴人の当審における付加的主張を加えるほか は,原判決の「事実及び理由」中の「第2 事案の概要」の1ないし4に記載 のとおりであるから,これを引用する。 (1) 原判決の補正 ア 10頁26行目の「(イ) すなわち」を次のとおり改める。 - 2 - 「 また,消滅時効の起算点である「権利を行使することを得る」とは, 「単にその権利の行使につき法律上の障害がないというだけではな く,さらに権利の性質上,その権利行使が現実に期待できるものであ ることをも必要」と解するのが判例の立場である(最高裁判所昭和4 5年7月15日大法廷判決・民集24巻7号771頁)。高齢であり, 一般的な法律的知識しか持たない亡Aが裁定請求を行うことは現実に は期待できなかったのであるから,本件未支給年金支給請求権の消滅 時効の起算点は,いくら早くても亡Aの死亡後,控訴人が受給権の存 在を知った時であり,同請求権は時効消滅していない。 (イ) そして」 イ 15頁16行目の次に,改行して次のとおり加える。 「 控訴人の「高齢であり,また,一般的な法律的知識しか持たない亡A が裁定請求を行うことは現実には期待できなかったのであるから,消滅 時効は進行しない」旨の主張は,亡Aの法の不知をいうものに他ならな いところ,そのような権利者の不知が時効の進行を妨げないことは,も はや異論のないところである(注釈民法(5)281頁)し,そのことを理 由に裁定の請求がされなかったとしても,それをもって「権利の性質上, その権利行使が現実に期待」できなかったといえるものでもない。」 (2) 控訴人の当審における付加的主張 本件未支給年金支給請求権について被控訴人が消滅時効を主張することは 信義則に違反し許されない。 ア 一般的注意義務 保険者は,受給権者に対し,受給権発生又はその可能性を告知する一般 的な法的義務(以下「一般的注意義務」という。)を負い,また,亡Aが 昭和58年5月20日に国民年金の加入期間の届出をした際に,旧社会保 険庁職員が通算老齢年金が併合支給される点について注意喚起し,裁定請 - 3 - 求を促すべき注意義務(以下「個別的注意義務」という。)を有する。 一般国民を対象とした一般的注意義務は,平均的な受給権者を想定した 法的義務であり,窓口における助言などの個別的注意義務は,実際に窓口 等で接触した個別具体的な受給権者を想定した法的義務である。 裁定主義を機能させる前提として保険者が受給権者にできる限りの情報 を提供することが法律上予定されている。この一般的注意義務は,憲法2 5条の理念に則し,国民年金法1条が,国民年金制度の趣旨を「日本国憲 法第25条第2項に規定する理念に基づき,老齢,障害又は死亡によ
主文(判決文より)
1 本件控訴を棄却する。 2 控訴費用は,控訴人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。