事件の基本情報
| 裁判所 | 東京高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成21(行コ)236 |
| 判決日 | 2011-08-30 |
| 分類 | 高裁 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及び争点に関する当事者の主張 の要旨は,3のとおり当審における当事者の主張の概要を付加するほかは, 原判決の「事実及び理由」欄の「第2 事案の概要」1から5まで(原判 決3頁15行目から33頁15行目まで)のとおりであるから,これを引 用する。 3 当審における当事者の主張の概要 (1) 控訴人 原判決のα工場での製造行為の主体はAであると認定し,Aの主たる事 業が製造業であるとした判断には次のとおり誤りがある。 ア 法律的実質主義違反 原判決は,タックス・ヘイブン対策税制適用の前提として特定外国子会 社等の主たる事業は,現実の当該事業の経済活動としての実質・実体によ って判定すべきとし,Aの主たる事業を製造業と判断した。これは,経済 的実質主義により判断したものであり,法律的実質主義を採用した最高裁 判所平成19年9月28日第二小法廷判決(民集61巻6号2486頁) に反する。 イ 私法関係準拠主義違反 課税は,私法上の法律関係(当事者が選択した法形式又は契約関係)に 即して行わなければならない。したがって,α工場における製造行為が誰 に帰属するかは準拠法である中国法令に基づく本件各契約書の解釈によっ て判定すべきである。原判決は,準拠法である中国法令によらない契約解 釈を行っている。そのため,中国法令によれば法的主体性が認められるに もかかわらずα工場には法人格はない,本件来料加工取引の内容を理解せ ずに,中国法令によれば本来製造主体とはなれないAがα工場の製造主体 であるなどの誤った事実認定を行い,それを前提にAの主たる事業は製造 業であると判断している。 ウ 経験則違反 委託加工取引において,委託先の技術が十分でないような事情がある場 合は,委託元が顧客に供給する加工製品の品質を確保するため,委託先が 純然たる第三者企業であっても,外注管理(品質管理,生産管理,製造設 備の状況等の調査,技術指導,製造に必要な機械・設備等の貸与等)を行 うことはよくあることであり,委託加工業(卸売業者)を営む会社(委託 元)は,必要な限度で外注管理をしなければならない立場にある。したが って,委託元である会社が委託先である工場における委託加工取引の事業 計画を立てることはよくあることであり,だからといって,独立の法的主 体を有する委託加工取引の相手方当事者の工場における製造行為が,委託 元の事業になるものではない。委託元が委託先を一体として事業計画を立 てることも,上記外注管理の重要性から社会通念上当然行われる行為であ る。また,委託加工取引では委託元が委託先に材料を無償で提供すること はよくあることである。したがって,控訴人が上記の外注管理等を行って いたことをもって,Aの主たる事業がα工場における製造業であるとの原 判決の認定は,委託取引における外注管理の重要
主文(判決文より)
1 本件控訴を棄却する。 2 控訴費用は,控訴人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。