開発許可処分無効確認等請求控訴事件(原審・東京地方裁判所平成21年(行ウ)第35号)

事件の基本情報

裁判所東京高等裁判所
事件番号平成22(行コ)207
判決日2011-10-26
分類高裁
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び当事者の主張の概要は,当審における被控訴人の主張
を次項3のとおり,控訴人らの主張を後記4のとおり,それぞれ付加するほか
は,原判決「事実及び理由」欄の「第2 事案の概要」の1及び2(原判決2
頁22行目から16頁13行目まで)に記載のとおりであるから,これを引用
する(ただし,原判決10頁11行目の「これを」の次に「一般的に禁止し
て」を加え,原判決別紙「付近見取図」中の「特別区道○○号」を「特別区道
○○号」に改める。)。
3 当審における被控訴人の主張
(1) 渋谷区長は,平成22年8月23日,本件処分の申請者であるAから,
本件開発工事が完了した旨の工事完了届(乙18)が提出され,検査したと
ころ,同工事が法29条に定める開発許可の内容に適合していたため,同月
26日,Aに対し,本件開発工事の検査済証(以下「本件検査済証」とい
う。)を交付し,本件開発工事が完了した旨の公告をした(乙19)。
(2) 法29条に基づく開発許可処分について,許可の対象である開発工事が
完了し,その検査済証の交付がされた場合においては,開発許可を受けなけ
れば適法に開発行為を行うことができないという開発許可の効果が消滅し,
他にその取消しを求める法律上の利益を基礎付ける理由も存しないから,そ
の取消しを求める訴えの利益は失われると解すべきであり(最高裁平成5年
9月10日第二小法廷判決・民集47巻7号4955頁。以下「平成5年の
最判」という。),また,開発許可処分の無効確認を求める訴えも,その取
消しを求める訴えと同様,当該開発工事が完了した場合には,その利益が失
われると解すべきである。上記のとおり,本件開発工事は,平成22年8月
26日に完了したから,本件訴えは,その利益を欠くに至ったものである。
4 当審における控訴人らの主張
(1) 訴えの利益について
ア 法29条1項は,開発行為をしようとする者は,あらかじめ開発許可権
者の許可を受けなければならないと定めているところ,当該許可は,「開
発行為」の許可を意味しており,「開発工事」だけの許可を意味している
わけではない。すなわち,開発行為は,開発許可に係る工事の完了をもっ
て終了するのではなく,当該土地の区画形質の変更が存続する限り継続し
ているものと解すべきである。そうでなければ,違法な開発行為であって
も工事が終了してしまえば,そのまま許容されることになり,法の趣旨が
没却されることになる。開発行為は,当該開発工事が終了した後も,半永
久的に原型からの区画形質の変更がされた状態の土地として,それが存在
する都市計画区域の都市インフラの基盤の上に厳然として存在し続けるも
のであって,行政訴訟による審査の対象とされるべきである。平成5年の
最判は,法29条などが定める開発行為と開発許可の意味を誤って解釈し

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人らの負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。