審査申出人照会事項回答義務付け等請求控訴事件(原審・東京地方裁判所平成22年(行ウ)第647号)

事件の基本情報

裁判所東京高等裁判所
事件番号平成23(行コ)309
判決日2012-01-19
分類高裁
判決種別判決
判決文が挙げた条文民事訴訟法163条、行政事件訴訟法3条2項、行政事件訴訟法37条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び争点に関する当事者の主張は,当審における控訴人の主
張を次のとおり加えるほか,原判決の「事実及び理由」の「第2 事案の概
要」の1から3まで(原判決2頁14行目~7頁21行目)に記載のとおりで
あるから,これを引用する。ただし,原判決2頁24行目の「処分行政庁
が,」の次に「法411条1項及び東京都都税条例4条の3第1項の規定に基
づき,」を加える。
(当審における控訴人の主張)
本件各不回答が行政事件訴訟法3条2項の「処分」に該当することは明らか
であり,これを否定した原判決は,次の点で誤りがある。
(1) 市町村長の回答義務について
法433条5項に基づく照会を受けた市町村長には回答義務があると解す
べきであり(同項の新設に当たり参考にされたとされる民事訴訟法163条
についても,同条の当事者照会を受けた当事者には回答義務があると解され
ている。),そうすると,同照会に対する回答を拒否する行為は,審査申出
人の権利ないし法律上の地位に直接影響を及ぼすものということができる。
したがって,本件各不回答は,処分に該当する。
(2) 法433条3項の資料提出要求の制度について
原判決は,市町村長が適法な照会に回答しないなどの対応をした場合には
法433条3項による資料請求をすることができると指摘し,これを,市町
村長の不回答を抗告訴訟で争うことが予定されていない理由の一つに挙げる
が,審査の申出の実務上,法433条5項による申出人照会制度と同条3項
による資料提出要求制度は同一事項についての2段構えの制度として運用さ
れていない。すなわち,実務上,同条3項の制度は,同条5項では回答を得
られない事項のためのものと位置付けられており,固定資産評価審査委員会
は,審査申出人が同条5項の照会によって入手し得る資料については,同条
3項に基づいて資料提出を求めることはしていないから,同項による資料請
求ができることは,同条5項に基づく照会に対する不回答を抗告訴訟で争え
ない根拠にはなり得ない。
(3) 審査決定までの期間について
原判決は,審査の申出を受けた日から30日以内に審査の決定をしなけれ
ばならないとする法433条1項を,同条5項における市町村長の対応自体
を抗告訴訟で争うことを法が予定していない根拠の一つに挙げるが,同項は
訓示規定にすぎないと解されており,実務上,審査の申出から審査の決定ま
での期間は長期に及んでいる。したがって,この規定を根拠に,同条5項に
基づく照会に対する不回答を抗告訴訟で争うことを法が予定していないとす
ることはできない。
(4) 審査決定の取消訴訟という手段について
原判決は,固定資産評価審査委員会の審査の決定に不服がある審査申出人
は,その取消しの訴えを提起でき,その訴訟手続内で必要な主張立証等がで
きることを指摘し,法

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は,控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。