事件の基本情報
| 裁判所 | 東京高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成23(行コ)380 |
| 判決日 | 2012-06-06 |
| 分類 | 高裁 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及び争点に関する当事者の主張は,次のとおり当審におけ る控訴人の主張を加えるほかは,原判決の「事実及び理由」欄の「第2 事案 の概要」の「1 前提となる事実(争いのない事実及び当裁判所に顕著な事 実)」及び「2 争点及び争点に対する当事者の主張」に記載のとおりである - 1 - から,これを引用する。 (当審における控訴人の主張) (1) Aが体調を崩したのは,平成17年10月3日であるから,同日から同 月6日までの間に診療治療を受ける機会はあり,また,治療を受けるために 同日の勤務を変更してもらうことは可能であった。 その間に代替人員を確保する機会は十二分にあり,その間にAは,週休 日・年休であったことを考慮すれば治療を受ける機会も十二分にあり,代替 要員を確保できない事情はない。 (2) A死亡当時のX1消防署の消防隊,救急隊を構成する職員の間に,勤務 中に多少の体調不良が生じても,勤務から離脱することは考えず,無理を押 してでも勤務を続けることを是とするような共通の認識はなかった。 代替勤務は現に発生しており,交代人員を確保できない事情はなく,突発 的な欠員が生じたからといって所長や警備課長の負担が増大する訳でもない。 むしろ,BはAに休暇取得を勧めており,X1消防署に現に勤務し,あるい は勤務した経験のある者は,勤務開始後に勤務から離脱できないとは述べて いない。持病等を理由に休まないのは,隊員側の事情である。 (3) 消防士が体調不良であれば当然公務を離脱し,帰宅したり,医療機関を 受診したりすることは普通にできたし,体調不良に限らず,家族の急病,身 内の不幸はおろか,突発的な私事都合でも公務離脱は普通にできたのであっ て,このことは普通の公務員と何ら変わりはない。 体調不良者を無理に勤務に従事させることによって,2次災害など取り返 しのつかない結果を招く危険があり,横浜市消防局において,勤務からの離 脱を許さないとか,無理をおして業務に従事させるなど常識に反した,非人 道的運用を行っていたことはない。 (4) Aの過去の医療機関への受診歴,過去の発作時の対応からみると,Aに は,喘息の治療意思が欠如しており,自ら治療機会を放棄し続けてきたので - 2 - あって,仮に,公務に従事していなくとも治療を受けたとはいえないから, 公務に従事したことによって治療機会を喪失したとはいえない。 (5) Aの喘息症状が悪化したとはいえない。喘息の症状が悪化しているので あれば,喘鳴,咳,息苦しさなど喘息特有の症状が顕著に現われるはずであ るが,喘息の症状に気づいた者はいない。しかも,周囲にいる者は,救急救 命士や救急資格を持った隊員であり,当然にAの異変に気づく者がいるはず であるが,そのような者はいない。仮に喘息の症状が悪化しているのであれ ば,夕食を残
主文(判決文より)
本件控訴を棄却する。 控訴費用は控訴人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。