事件の基本情報
| 裁判所 | 東京高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成24(ネ)1342 |
| 判決日 | 2012-08-29 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 民法709条、民法715条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点(当事者の主張を含む。)は,当審における当事 者の主張を後記4のとおり加えるほかは,原判決の事実及び理由の「第2 事案の 概要」1及び2(原判決2頁8行目~9頁1行目)に記載のとおりであるから,こ れを引用する。 4 当審における当事者の主張 (1) 被控訴人A及び被控訴人Bの責任 ((((控控控控訴訴訴訴人人人人)))) 職場における性的自由の侵害行為の場合には,職場での上下関係(上司と部下の 関係)による抑圧や,同僚との友好的関係を保つための抑圧が働き,このために, 被害者は必ずしも身体的抵抗という手段を採らない要因として働くことが知られて - 2 - いる。控訴人は,顔見知りの社長である被控訴人Aが平成19年12月11日の深 夜に自宅を訪問した際,仕事の話と考えて断ることができず,部屋で押し倒され体 を触られキスをされても見知らぬ加害者に対するような抵抗を示すことができなか ったものであり,同月下旬の夜に被控訴人Aが控訴人の自宅を訪問した際も,前回 のことで逃げられない気持ちになっていたため,性行為をさせられたものである。 また,控訴人は,被控訴人Bに性交渉を求められた際にも,被控訴人Bが被控訴人 Aとグルになって会社ぐるみでセクシュアルハラスメントをしていると考えて異常 な心理状態になり(急性ストレス障害),なすすべもなくマインドコントロールさ れるような感じで強姦されたものである。平成20年2月には被控訴人Bと週に2 回程度性交渉を行ったが,これは,執拗な被控訴人Bからのセクシュアルハラスメ ント攻撃に抵抗する力を失ってしまい,これを拒めば次は仕事上でも嫌がらせをう けるのではないかと思わされ,「心理的監禁状態」となって意に反したセックスを 強要され続けたものである。 ((((被被被被控控控控訴訴訴訴人人人人らららら)))) 控訴人の主張は争う。 (2) 被控訴人会社の責任 ((((控控控控訴訴訴訴人人人人)))) ア 使用者責任(民法715条) 被控訴人Aは,俗にいう雇われ社長であり,被控訴人Bと共に被控訴人会社がそ の事業のために使用する者であるところ,被控訴人Aは被控訴人会社の代表取締役 社長として,被控訴人Bは被控訴人会社のC店の店長として,人事を決定する協議 に参加する立場にあったこと,被控訴人Aは,勤務時間中に勤務場所で控訴人と仕 事の話を聞くことを継続していたところ,勤務場所では話しづらいことを聞いて控 訴人を元気づけるために控訴人宅を訪れ,控訴人から愚痴や仕事への不安を聞いた 後,性行為に及んだものであること,控訴人は,実家を離れて単身大阪で生活して おり,正社員として勤務する予定のアルバイト社員であったから,社長及び店長で - 3 - ある被控訴人両名の要求を拒絶した場合,どのような制裁がなされるか分からない と考え,抵抗でき
主文(判決文より)
1 原判決中被控訴人A及び被控訴人株式会社銀蔵に関する部分を次 のとおり変更する。 (1) 被控訴人A及び被控訴人株式会社銀蔵は,控訴人に対し,連帯して33 0万円及びこれに対する平成20年6月15日から支払済みまで年5分の 割合による金員を支払え。 (2) 控訴人の被控訴人A及び被控訴人株式会社銀蔵に対するその余の請求を 棄却する。 2 控訴人の被控訴人Bに対する控訴を棄却する。 3 訴訟費用中,控訴人と被控訴人A及び被控訴人株式会社銀蔵との間におい て生じたものは,第1,2審を通じ,これを20分し,その1を被控訴人A 及び被控訴人株式会社銀蔵の,その余を控訴人の負担とし,控訴人と被控訴 人Bとの間において生じた控訴費用は,控訴人の負担とする。 4 この判決は,第1項の(1)に限り,仮に執行することができる。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。