住居侵入,強盗強姦未遂,強盗致傷,強盗強姦,監禁,窃盗,窃盗未遂,強盗殺人,建造物侵入,現住建造物等放火,死体損壊被告事件

事件の基本情報

裁判所東京高等裁判所
事件番号平成23(う)1947
判決日2013-10-08
分類高裁
判決種別判決
判決文が挙げた条文憲法14条、憲法31条、憲法37条2項

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点である殺意の有無の審理について,原審弁護人が異議を述べ
たにもかかわらず,被告人質問が先行して実施され,検察官立証はその後に
行われたが,被告人が述べた犯行態様に関する供述を,検察官証人がその後
に否定することが繰り返され,実質的に争点についての証明責任を被告人に
転換させたに等しい違法な審理がなされた旨主張する。しかし,原裁判所の
措置は,裁判員に分かりやすい審理となるように配慮した上でとられたもの
であり,被告人の防御に関しては,再度の被告人質問も実施されるなどして
その機会は十分保障されている。また,検察官に証明責任があることを前提
に殺意の判断をしていることは,原判決の記載内容からも明らかである。
(4) 裁判長が不当な補充質問を行ったとする点
所論は,原審裁判長の被告人に対する質問が,被告人に対する不信感を露
わにした強い口調でなされ,裁判長の心証を示したものであったことが裁判
員の心証に影響したと主張するが,被告人に対する補充質問は,それまでの
被告人質問の内容等を踏まえ,疑問や不十分と思われるところを聞くもので
あるから,補充質問の過程で仮に裁判長の心証が表れる結果となっても不当
とはいえないし,原審記録を検討しても,裁判長の質問が所論指摘のような
裁判員への不当な影響をもたらしたとは認められない。
(5) 以上のとおり,上記の各所論はいずれも理由がない。また,所論は,原審
裁判長が審理中や審理期間中に適切な措置をとらなかったことなどを種々指
摘するが,これらについてみても,裁判長の訴訟指揮に当たり合理的な裁量
の範囲を逸脱したとは認められないもの,あるいは,判決に影響を及ぼすよ
うな手続の違法にわたる事柄とはいえないものであるから,いずれも理由が
ない。
3 法令適用の誤りの論旨について
- 4 -
所論は,原判示第4の2の事実について,被害者に対する強盗致傷及び強盗強
姦の各罪の成立を認め,両者を観念的競合の関係にあると処断した原判断には法
令適用の誤りがあり,この誤りは判決に影響を及ぼすことが明らかであると主張
する。確かに,原判示第4の2の事実のうち,被告人が被害者に暴行脅迫を加え
て金品を強取した後,緊縛した被害者を車に乗車させて発進し自動車を強取する
とともに,被害者を同車内に監禁し,その間,路上に駐車して被害者を強姦し,
当初の暴行により傷害を負わせたという点について,原判決は,監禁のほか,強
盗致傷と強盗強姦が成立して両罪は観念的競合にあるとしているが,単に傷害の
結果が生じた場合には,強盗致傷は成立せず強盗強姦のみを適用すべきものと解
されるから,原判決の法令の適用には誤りがある。しかし,原判決は,判示

主文(判決文より)

原判決を破棄する。
被告人を無期懲役に処する。
押収してあるツールナイフ1本(平成23年押第189号の
1)を没収する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。