事件の基本情報
| 裁判所 | 東京高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成25(行コ)391 |
| 判決日 | 2014-05-19 |
| 分類 | 高裁 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 憲法84条、所得税法33条1項、所得税法157条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及び当事者の主張 (1) 後記(2)のとおり当審における控訴人の主張を加えるほかは,原判決の「事 実及び理由」中の「第2 事案の概要」の4項,5項(原判決4頁13行目 から8頁7行目)に記載のとおりであるから,これを引用する。 (2) 当審における控訴人の主張 原判決は,個人の有する資産の譲渡金額を,①譲渡の「対価」たる性格を 有する部分と,②そうでない部分に区分し,①については,譲渡所得に係る 収入金額,②については,一時所得等の譲渡所得以外の所得に係る収入金額 として課税すべきである旨判示した。しかし,原判決の判断は,誤りであり, 本件譲渡に係る本件取引単価(1株550円)の全額が譲渡所得に該当する。 ア 控訴人が資産である本件株式を売買契約である本件譲渡により譲渡して 得た所得は,所得税法33条1項所定の「資産の譲渡による所得」である から,それが時価より高い金額の売買であっても,当該資産の譲渡に基因 する所得の全額が譲渡所得に該当する。 所得の性質は,原因行為の内容によって決まり,本件譲渡は,形式・実 質のいずれにおいても売買契約であり,贈与契約が含まれていない以上, その対価の所得は全額が譲渡の対価となるのであり,その中に贈与の性格 を有する金員が含まれていると性質決定するためには,(a)私法上の法律関 係の実質が1個の売買契約であったことを否定し,売買契約と贈与契約の 2個の契約であったと認定するか,又は(b)課税庁による私法上の法律関係 から離れた所得の性質決定を認めるかのいずれかしかないところ,原判決 は,(a)の立場によらない以上,(b)であることが明らかである。所得税法 の通常の理解によれば,譲渡代金を①と②とに分け,②を贈与による所得 とすることは,明文規定がないのに,私法上の法律関係から離れた所得区 分の決定を認めるものであり,課税は私法上の法律行為に即して行うとい う原則を無視し,租税法律主義(憲法84条)に反する課税を認めるもの であって,許されない。 イ 租税法上の明文規定がないのに,取引当事者の特殊関係(原判決によれ ば,譲渡の当事者が会社とそのオーナー(株主)という特殊な関係にあり, 特殊な取引であるため,独立かつ対等な第三者間での取引と異なる場合) を理由に通常と異なる課税をすることは,同族会社の行為否認計算(所得 税法157条)の場合以外には許されない。本件は通常の取引と同じ基準 によるべきであって,通常と異なる課税をすべき根拠はない。 ウ 横浜地方裁判所平成8年11月25日判決(以下「横浜地裁平成8年判 決」という。)は,極めて高額な財産分与がされ,譲渡所得に該当するの が全部か一部かが争われた事案において,同事件の原告が,「財産分与に ついては,離婚する夫婦の共有財産の清算,慰謝料,扶養という本来的な 要素のほか
主文(判決文より)
本件控訴を棄却する。 控訴費用は控訴人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。