事件の基本情報
| 裁判所 | 東京高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成26(行コ)168 |
| 判決日 | 2014-10-08 |
| 分類 | 高裁 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 憲法22条1項 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及び争点に関する当事者の主張は,後記 3のとおり当審における控訴人の補充主張を付加するほかは,原判決の「事実 及び理由」中「第2 事案の概要」の2~4に記載のとおりであるから,これ を引用する。 3 当審における控訴人の補充主張 (1) 本件処分は,憲法22条1項に違反する。その理由は,次のとおりである。 ア 保険医等としての資格は,日本国内において医師等として活動するため に不可欠であるから,医師の資格を有する者が保険医等の資格の付与を受 けることは,憲法22条1項(職業選択の自由)や25条によって保護さ れる権利というべきである。 イ 健康保険法71条2項の登録拒否の規定の趣旨は,保険給付の内容や費 用の適正化の観点から,療養担当規則等の健康保険制度上の義務を保険医 等に遵守させることにある。 ウ 具体的な規制措置が,憲法22条1項に違反するか否かは,規制の目的, 必要性,内容及び制限の程度を検討し,これらを比較考量した上で,慎重 に決定されなければならない。 エ 本件処分は,本件基準(保険医等の登録取消を2度以上重ねて受けたと きに該当する保険医等については,保険医又は保険薬剤師として著しく不 適当と認むるものなるときとして,地方社会保険医療協議会の議により保 険医等の再登録を拒否することができる。)に基づいてされたものである ところ,2度にわたって保険医の登録取消に相当するような事情が発生し たとしても,それは患者や第三者の生命身体の安全を害するようなもので はなく,診療報酬に関する経済的な問題を生じさせるものにすぎないから, それだけでは,保険医として療養担当規則等の健康保険制度上の義務を遵 守できないとはいえない。そうすると,2度にわたって保険医の登録が取 り消されたことにより,保険医等の資格を付与しないということまで規制 するのは,明らかに均衡を失している。 オ したがって,本件基準は,憲法22条1項に違反する。 (2) 本件処分が違法である特段の事情の存在 仮に原則として本件基準に基づいて保険医の登録を拒否することが適法で あるとしても,控訴人は,無歯科医村同様の地区(本件地区)で保険診療を 行う旨の希望を有し,また,本件地区にこれを希望する住民がいることに照 らせば,本件処分は違法というべき特段の事情があるといえる。
主文(判決文より)
本件控訴を棄却する。 控訴費用は控訴人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。