各生活環境被害調停申請却下決定取消請求控訴事件(原審・東京地方裁判所平成24年(行ウ)第322号,同第580号)

事件の基本情報

裁判所東京高等裁判所
事件番号平成26(行コ)360
判決日2015-06-11
分類高裁
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点(第1事件及び第2事件)」並びに「第4 争点に関する当事者
の主張の要点」に記載のとおりであるから,これを引用する。
(1) 原判決4頁16行目の「110名」を「111名」と改める。
(2) 原判決5頁23行目の「10月12日付けで,」の次に「申請人ら代理人
弁護士に対し,」を加える。
(3) 原判決7頁10行目から11行目までの「別紙原告目録(2)記載のもの及
び第2事件原告らは」を「別紙原告目録(2)記載の者及び第2事件原告らを
- 2 -
含む35名は」と改める。
(4) 原判決85頁9行目及び13行目の「IPCC第4次報告書」を「IPC
C第4次評価報告書」と,いずれも改める。
4 当審における控訴人らの主張
原判決は,環境基本法2条3項の「大気の汚染」又は「水質の汚濁」に係る
行為とは,①「周囲のそれとは異なる温度の水の排出その他いわゆる毒性等を
含む物質又はそのような物質の生成の原因となる物質の排出等をして」,②「当
該排出等に係る物質等の影響が及ぶ相当範囲にわたり」,③「大気又は水の状
態等を人の健康の保護又は生活環境の保全の観点から見て従前よりも悪化さ
せるもの」をいうとして,「それ自体としては上記に述べたような意味で有害
なものとはいえない二酸化炭素の地球全体の大気中での濃度の変化による地
球全体の温暖化を機序とする原告らの主張するところが,これらに当たらない
ことは明らか」と判示した。
しかし,同法の明文上,「公害」の該当性について「毒性等」との要件は要求
されていないこと,同法の制定過程からも,上記要件を要求するものではない
こと,原判決が「毒性等」にはそれ自体には毒性のない「周囲のそれとは異な
る温度の水」までも含めて判断していること,環境法学者も「公害」の要件と
して「毒性等」を要求していないことから,「毒性」を基準に「公害」を判断
することは不当である。
また,「毒性等」とは人の健康又は生活環境(動植物や生態系を含む。)に被
害をもたらす物質と捉えるべきであり,二酸化炭素の過剰排出は,大気温度の
上昇を引き起こし,その結果,暑熱関連死亡や感染症等といった人の健康被害,
自然生態系の変化といった被害をもたらすため,「毒性等」に該当する。また,
原判決は,「毒性等を含む物質」の直接の「排出等」だけでなく,その「生成
の原因となる物質の排出等」でも公害該当性を認めているところ,二酸化炭素
の過剰排出によって,「周囲のそれとは異なる温度の水」が生成されたり,よ
- 3 -
り高温な大気が生成されたりするので,二酸化炭素の排出は,「毒性等を含む
物質…の生成の原因となる物質の排出等」に該当する。そして,二酸化炭素の
過剰排出による大気温度・海水温度の上昇は,日本国内にとどまらず,世界中
に及ぶから,原判決の上記②の「当該排出等に係る物質

主文(判決文より)

1 本件控訴をいずれも棄却する。
2 控訴費用は控訴人らの負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。