損害賠償請求控訴事件(原審・東京地方裁判所平成21年(ワ)第34395号)

事件の基本情報

裁判所東京高等裁判所
事件番号平成27(ネ)3401
判決日2015-12-10
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び争点に対する当事者の主張は,原判決4頁20行目
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の「昭和31年法律第162号」の次に「。平成26年法律第76号による改
正前のもの」を加え,4に当審における控訴人の主張を付加するほかは,原判
決の「事実及び理由」欄の「第2 事案の概要」の1から3までに記載のとお
りであるから,これを引用する。
4 当審における控訴人の主張
(1) 原判決の認定判断の誤り
ア(ア) 原判決は,再雇用職員等の採用選考の申込みをした被控訴人らの期
待には合理性があり,一定の法的保護に値すると認定している(原判決
28頁1行目以下)。
(イ) しかしながら,再雇用制度等は,一旦退職した者を新たに任命する
制度であり,その前後において身分上の連続性はないのであり,また,
都教委は,一定の基準の下に,採用選考希望者を選考した上で採用する
権限を有するのであるから,希望者全員を採用しなければならない義務
を負うものではないし,本人が希望さえすれば原則として採用されるこ
とが制度として保障されているわけではないから,採用選考に当たって
は広範な裁量権を有しているのである。そうであれば,採用選考希望者
の期待というものは,主観的な事実上のものであり,一定の法的保護に
値するとは認められないというべきである。
(ウ) また,定年後の公務員の雇用の確保における法制度は,被控訴人ら
の採用の期待権への根拠とならない。被控訴人らは,原審において,再
雇用制度の趣旨について,「公的年金における支給開始年齢の引き上げ
に合わせて60歳代前半を雇用により支える」ものであるとして,定年
後の教職員の雇用の確保を掲げていた。
しかし,高年齢者雇用安定法は,公務員には適用にならないし(同法
7条2項),公法上の法主体である控訴人にも当然義務付けられている
ものではない。また,地方公務員法の再雇用制度に関しては,雇用と年
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金との接続について議論があり,国から自治体に対しこの点に関する通
知がなされ,東京都においても再任用制度を改正することにより年金と
の接続に配慮した高齢者の雇用確保を図ったところではあるが,これは
平成25年度選考(平成26年度任用)に至ってのことであり,また,
雇用と年金の接続については,無年金期間が生じることにどのように対
処すべきかといった観点からの政策的議論である。とすれば,定年退職
に引き続いて年金を受給することのできた平成24年度以前の再任用選
考においては,雇用の確保が法的根拠等をもって強度に根拠付けられて
いないことは明らかであり,このことは再雇用への期待を保護すべきよ
うな事情がなかったことを裏付けるものであって,このような当時の法
制度上からは,被控訴人らが主張する「期待権」は生じないのである。
(エ) 再雇用制度等による採用実績について,新規

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2(1) 訴訟承継により,原判決主文1項のうち訴訟承継前被控訴人aに係る
部分を次のとおり更正する。
(2) 控訴人は,被控訴人b,同c及び同dに対し,それぞれ70万389
0円及びこれに対する平成19年4月1日から支払済みまで年5分の
割合による金員を支払え。
3(1) 訴訟承継により,原判決主文6項ただし書きのうち訴訟承継前被控訴
人aに係る部分を次のとおり更正する。
(2) 控訴人が被控訴人b,同c及び同dに対し各46万6666円の担保
を供するときは,その被控訴人による仮執行を免れることができる。
4 控訴費用は控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。