事件の基本情報
| 裁判所 | 東京高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成28(行コ)47 |
| 判決日 | 2016-07-21 |
| 分類 | 行政 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 国家賠償法1条1項、憲法25条2項、行政事件訴訟法37条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及び当事者の主張は,3に当審におけ る控訴人の主張を付加するほかは,原判決の「事実及び理由」欄の「第2 事 案の概要」の1から3までに記載のとおりであるから,これを引用する。 以下,略語については,原判決の例による。 3 当審における控訴人の主張 (1) 食中毒調査報告等の処分性の有無について ア 原判決は,本件各義務付け請求のうち,食中毒報告及び食中毒調査報告 要請は,行政機関相互の行為であるとし,控訴人は食品衛生法の目的が国 民の生命・健康を図ることにあるから,食品衛生法の諸手続は全て国民の 権利義務と直接関係性を持つというが,目的と手続とは別次元のことであ ると判示する。 - 3 - しかし,行政機関の行為と国民の権利形成等の行政行為は,二律背反で はない。また、一切の行政機関相互の行為が行政訴訟の対象から排除され るという解釈は,明らかに憲法の定める民主主義行政に反する。したがっ て,機関相互の行為であれ,その目的と手続が直接国民に関するものであ る場合や手続が必然的に連続して直接国民に関するものとなる場合は,処 分とみなすべきである。本件においては,食中毒報告及び食中毒調査報告 要請は,行政機関相互の行為であるが,その手続は食品衛生法で法定され, 個々の食中毒患者の存在,対処を決定するものであるから,処分性がある。 イ 原判決は,食品衛生法の調査は,認定・判断行為であり,患者・国民の 権利を形成しないと断定する。 しかし,認定・判断行為と権利形成行為とは二律背反するものではなく, 食中毒患者と判断されるからこそ,患者・国民は食品衛生法の調査手続の 中で患者としての法的地位を占め,それに付随する権利を有するに至るの である。すなわち,食中毒調査における患者と確認されることにより,患 者・国民は行政に対して食中毒事件(一般には集団的に起きるが,その内 実はあくまで個人食中毒患者の,集合による集団である)の発生の確認と 措置を要求できる権利を持つ。被控訴人らはいまだ水俣病事件が食中毒事 件とは正式には認めていない。 ウ 原判決は,食品衛生法1条の文言が国民を名宛人としているが,調査は あくまでも規制のための情報収集でしかなく,患者・国民の権利を形成す るものではないと判示する。 しかし,データを採集すること,データと集約されること自身が,患者・ 国民の権利なのである。食中毒事件においての,データ自身の権利性と重 要性とそれが食品衛生法の調査でなければ適正に収集できず,食品衛生法 であれば極めて厳密・迅速・広範囲収集できることは,法令上明らかであ る。 - 4 - エ 原判決は,食品衛生法調査マニュアル・用紙に規定されている「診定」 の意義に関して,医者が診断する以上の意味はないと断定する。 しかし,この「診定」の言葉が実際に公式食中毒事件調査用紙に使
主文(判決文より)
1 本件各控訴を棄却する。 2 控訴費用は控訴人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。