事件の基本情報
| 裁判所 | 東京高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成28(ネ)5233 |
| 判決日 | 2017-05-31 |
| 分類 | 高裁 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 憲法84条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及び争点に関する当事者の主張は,原判決4頁14行目の「本件受信設 備」を「本件受信機」に改め,次のとおり当審における当事者の主張を補充するほ - 1 - かは,原判決の事実及び理由の第2の3 に 記載のとおりであるから,これを引用する。 (当審における控訴人の主張) 下記ア,イのいずれの見解によっても,被控訴人は「受信設備を設置した者」 に該当するから,本件受信契約は有効であり,受信料の支払は有効な弁済として法 律上の原因に基づく。 ア 放送法の沿革からみれば,「設置」とは国語辞典的な意味の「こしらえも うける」という物理面に着目した意味ではなく,「放送を受信可能な状態におくこ と」という機能面に着目した概念であったことが明らかである。また,放送法にお ける受信契約締結義務の趣旨目的からも,「設置」とは機能面に着目し「協会の放 送を受信できる受信機」を「使用できる状態におくこと」を意味する。 放送受信料を定める基準である「住居」という概念について,「世帯単位」 の契約を基本としている現行の放送受信料制度を前提とした場合には,受信料の公 平な負担を実現すべく,「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した 者」とは受信設備の設置された住居の代表者を意味するものと解釈すべきである。 単身赴任者は,規約2条3項の定める「独立して住居もしくは生計を維持する単 身者」に該当し,単独で世帯を構成するものと扱われることから,単身赴任先が同 人の「住居」である限り,同人は当該住居の代表者として「協会の放送を受信する ことのできる受信設備を設置した者」に該当し,放送受信契約の締結義務を負う。 被控訴人は,単身赴任者として,本件物件を「住居」として居住していたの であるから,受信設備の設置された本件物件の居住者であり,住居の代表者であっ たというべきである。 イ 放送法が「設置(した)者」を問題にする以上,それは必ずしも受信設備の 所有者とは限らず,受信設備によって放送を受信することのできる地位という便益 を享受する者を意味すると解すべきである。さらに,放送法が「受信設備を設置し た者」という規範的な固有概念を用いて,その意義を積極的に定義しておらず,放 - 2 - 送法制定後一度も実質的な改正を経ていないのは,事態の推移や時代の進展に合わ せた柔軟な解釈を許したものだと見ることができる。そうであれば,放送法は「受 信設備を設置した者」について,これに該当する主体が複数となり得ることを許容 する趣旨と解すべきである。「受信設備を設置した者」に該当する複数の主体は, 相互に連帯債務者となり,いずれか一方による債務の履行は他方についても弁済と しての効力を有する。これを家具家電付き賃貸物件について考えてみると,それを 提供する事業者(賃料への反映)と入居者(視聴機会の直接
主文(判決文より)
1 原判決中控訴人敗訴部分を取り消す。 2 上記の部分につき,被控訴人の請求を棄却する。 3 訴訟費用は第1,2審とも被控訴人の負担とする。
出典
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