事件の基本情報
| 裁判所 | 東京高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成29(行コ)57 |
| 判決日 | 2017-09-21 |
| 分類 | 労働 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及びこれに関する当事者の主張は,次のと おり補正し,後記3のとおり当審における当事者の補充主張を付加するほかは, 原判決の「事実及び理由」第2の1ないし4に記載のとおりであるから,これ を引用する。 (原判決の補正) (1) 原判決13頁8行目の「実際には」から同頁10行目末尾までを削る。 (2) 同13頁14行目の「本件」を「本件支給処分」と改める。 (3) 同15頁6行目,同頁11行目及び同頁15行目の「継続」を削る。 (4) 同21頁7行目の「労災保険給付の」を「訴外Z1に対しては,労災保 険給付として,療養補償給付(診療費,移送費,薬剤費,訪問看護費),休 業補償給付及び傷病補償年金が支給されている。これらの労災保険給付の」 と改める。 (5) 同22頁14行目の「こうした」の後に「基準」を加え,同23頁16 行目の「労災保険率」を「改定労災保険率」と改める。 (6) 同69頁20行目の「時間」を削る。 3 当審における当事者の補充主張 (1) 控訴人の主張 以下のとおり,業務災害支給処分の違法性は労働保険料認定処分に承継さ れるというべきであり,少なくとも本件訴訟においては,控訴人は本件認定 処分の瑕疵として本件支給処分の違法を主張することができると解すべきで ある。 ア 違法性の承継の判断枠組みについて 被控訴人は,違法性の承継は原則として認められず,例外的に認められ るのは,①個別実定行政法規が,公定力や不可争力の趣旨を後退させてで も,例えば個人の権利救済など何らかの目的を達成させようとする立法政 策を採用していると解釈し得るような場合や,②個人の権利救済の観点か らみて特段の不合理な事態を招来していると認められるような極めて例外 的な場合に限られる旨主張するが,違法性の承継が認められる範囲を過度 に制限的に解するものであって相当ではない。 平成21年最高裁判決の趣旨に照らすならば,実体法的観点からの検討 に加えて手続法的観点からの検討が必要であるところ,後行の処分の取消 訴訟において先行の処分の違法の主張を遮断するためには,先行の処分の 違法の主張について裁判所の審理を受ける十分な争訟機会が保障されてい ることが必要である。 イ 各処分の実体的一体性について 業務災害支給処分は,被災労働者との関係で支給を行うことを決めると いう法的効果と,特定事業主との関係で労災保険率を増大させるという法 的効果を併せ持つ。違法性の承継は,後行の処分によってその法律上の権 利利益を侵害される者が,先行の処分の違法の主張を遮断されるかという 問題であるから,複数の法的効果を持つ処分については,異なる名宛人に 対する法的効果を取り上げて検討しても意味がなく,後行の処分の名宛人 が先行の処分によってどのような法的効果を受けるのかを問題とすべきで ある。 この
主文(判決文より)
1 本件控訴を棄却する。 2 控訴費用は控訴人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。