事件の基本情報
| 裁判所 | 東京高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成29(行コ)113 |
| 判決日 | 2017-12-20 |
| 分類 | 高裁 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及びこれに関する当事者 双方の主張等は,当審における控訴人の補充的主張を後記3のとおり加えるほか は,原判決「事実及び理由」欄の「第2 事案の概要」の2ないし5(原判決2 頁22行目から同19頁23行目まで)に記載のとおりであるから,これを引用 する。 3 当審における控訴人の補充的主張 (1) 次のとおり,評価通達25の定める借地権価額控除方式は,底地の客観 的交換価値を算定する上で一般的な合理性を有しているということはできな い。 ア 不動産鑑定評価の通説・常識では,「更地価額=借地権価額+底地価額」 という等式は成り立ち得ないとされており,底地の価額を当該土地の借地 権価額との相関関係において捉える考え方に相応の合理性があるというこ とはできない。 イ 底地については,流動性が低く,更地や借地権とは異なり第三者である エンドユーザーによる購入がほとんど見込めないことは確かであるが,一 方で底地の買い取りを行う不動産業者は多数存在し,不動産業者との間で の底地の取引は,実際にも多数行われており,底地についても第三者市場 は存在するのであるから,底地の時価について,不特定多数の当事者間で 自由な取引が行われる場合に通常成立すると認められる価額を観念するこ とができないということはない。そして,底地についての第三者市場にお いては,底地の価額は,借地権価額控除方式による評価額を大きく下回り, 更地価額の10ないし15%程度となってしまう。 ウ 底地の客観的交換価値を把握するには,①当分の間地代収入が得られる - 2 - 経済的利益と②将来借地契約の当事者間で売買が行われ完全所有権が復帰 することになるであろう経済的利益の現在価値を共に考慮すべきであるが, ②は極わずかであり,①を主なものとして構成せざるを得ず,その結果, 底地価額が,更地価額から借地権価額を控除した金額になるということは ない。 エ なお,路線価が公示価格と同水準の価格の概ね80%程度に設定されて いるとしても,借地権割合が70%,底地割合が30%であれば,借地権 価額控除方式による底地の評価額は,更地の公示価格の24%となり,底 地の時価評価額である更地の公示価格の10ないし15%を大きく上回る ことになる。 (2) 次のとおり,本件各土地については,借地権価額控除方式によっては適 正な時価を適切に算定することができない特別の事情が存在する。 ア 本件各土地が底地であること自体が,まず他の不動産資産とは異なる特 殊性を有する事情であり,かかる特殊性ゆえに評価通達による時価の推認 に著しい疑義が存在する以上,個々の事案において,個別鑑定による時価 評価額が借地権価額控除方式により算定される評価額を下回る等の場合に は,評価通達によらないことが相当と認められる特別な事情があるとすべ きであ
主文(判決文より)
1 本件控訴を棄却する。 2 控訴費用は,控訴人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。