事件の基本情報
| 裁判所 | 東京高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成26(く)193 |
| 判決日 | 2018-06-11 |
| 分類 | 刑事 |
| 判決種別 | 決定 |
この事件の代理人
- 提出分又(検察官)
争点(判決文より)
争点とされて審理が行わ れたところ,第1審の静岡地方裁判所は,昭和43年9月11日,Xが本件 の犯人であると認めて,死刑を言い渡した。そして,控訴審の東京高等裁判 - 2 - 所は,昭和51年5月18日,第1審判決を支持して控訴を棄却する判決を し,最高裁判所も,昭和55年11月19日,上告を棄却する判決をし,同 年12月10日,判決訂正の申立てを棄却する決定がされて確定した。 その後,Xは,昭和56年4月20日,静岡地方裁判所に再審請求を 行ったものの(以下「第1次再審」という。),同裁判所は,平成6年8月 8日,同再審請求を棄却する決定をし,これに対する即時抗告及び特別抗告 もそれぞれ棄却された。 さらに,Xの実姉である請求人は,刑訴法439条1項4号に該当す る者として,平成20年4月25日,静岡地方裁判所に本件再審請求を行い (以下「第2次再審」という。なお,請求人は後にXの保佐人に選任され, 同条1項3号に該当するに至った。),無罪であることを認めるべき新たな 証拠として種々の書証等(その一部については後述する。)を提出したほか, 職権によるDNA型鑑定を求め,同裁判所は,これら書証のほか,DNA型 鑑定の結果等に基づき,平成26年3月27日,「本件について再審を開始 する」との原決定をした。これに対して検察官が即時抗告を申し立てたのが 本件である。 2 確定判決の内容 確定審では,主としてXと犯人の同一性が争われており,第2次再審請求 においても,Xの犯人性に関する確定判決の認定を争い,無罪を言い渡すべ き明らかな新証拠があるという主張が中心となるため,まず,Xの犯人性の 認定に関する確定判決の内容をみることにする。 第1審(確定判決)の判断 第1審判決は,まず,既に採用していたXの供述調書45通の証拠能力に ついて検討し,検察官調書1通を除き,その余の供述調書について排除決定 をした。すなわち,警察官の取調べについては,連日平均約12時間の取調 べが行われるなど,Xの自由な意思決定に対して強制的・威圧的な影響を与 - 3 - える性質のものであり,このような取調べの結果または影響を受けてなされ た自白は,自由で合理的な選択に基づくものと認めるのは困難であるから, Xの警察官調書28通についてはすべて任意性がないとした。また,Xの検 察官調書のうち,昭和41年9月10日付け以降の16通については,同月 9日の起訴後にXを取り調べて作成されたものであるところ,起訴後の任意 捜査としての取調べとして許容されるための要件を満たしていないから,証 拠能力がないとした。一方,Xの昭和41年9月9日付け検察官調書につい ては,警察官の取調べが強い影響を及ぼしたとは認められず,そのほか任意 性を疑わせる事情はないとしている(ただし,唯一採用された同調書につい
主文(判決文より)
原決定を取り消す。 本件再審請求を棄却する。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。