事件の基本情報
| 裁判所 | 東京高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和1(行ケ)30 |
| 分類 | 高裁 |
| 判決文が挙げた条文 | 憲法56条2項 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点 本件定数配分規定について,以下の無効事由があるか否かが争点である。 人口比例配分原則違反 国民の信託に対する違反 国会の討議違反 立法目的の不存在 4 争点に関する当事者の主張 争点1(人口比例配分原則違反)について - 2 - 〔原告らの主張〕 ア 国会(両議院)における議決は,原則として出席議員の過半数で決する(憲 法56条2項)から,国会において各議員が投ずる1票は,同価値でなければなら ない。同価値とは,各議員を選出する母体人口が同じということである。議員定数 が人口比例を無視して配分された場合,各議員が国会において投ずる票は同価値と はいえず,このような票の行使を認めれば,国会において決定される意思は,国民 の意思を正しく反映しないものとなる。参議院の選挙制度を定めた参議院議員選挙 法(昭和22年法律第11号)が,地方区選出議員選挙について各都道府県を選挙 区単位とし,昭和21年の人口調査に基づき,各選挙区の人口に比例して議員定数 を偶数配分して以来,人口の都市部への過剰な移動により,議員定数の配分が各選 挙区の人口に比例しなくなったにもかかわらず,国会はその改善を怠ってきた。本 件定数配分規定は,参議院の選挙区選出議員の定数を選挙区人口に比例して配分し ていないから,憲法が規定する代議制民主主義(前文,1条,43条1項)及びそ の基礎となる公正な代表を選出する契機である選挙権の平等の保障(13条,15 条1項,14条1項,44条ただし書)に反し,違憲である。 議員定数の配分が人口比例配分原則に照らして許容できる限度内にあるか否かを 検証するに当たっては,日本全国の人口を参議院選挙区選出議員の定数である14 8で除して得られた商である84万6908人を「基準人数」とし,各選挙区に配 分された議員定数を基準人数に乗じて「必要人数」を求め,各選挙区の人口と必要 人数との差である「過不足人数」が基準人数以上の場合,すなわち,過不足人数を 基準人数で除して得られる「過不足議員数」が1以上の場合,人口比例配分原則に 照らして許容できる限度を超えるものとして違憲となるというべきである。このよ うな判断基準に沿って検討すると,東京都選挙区は議員定数が3人不足し,神奈川 県及び大阪府の各選挙区は各2人不足し,千葉県選挙区は1人不足しており,逆に, 佐賀県,山梨県及び福井県の各選挙区は,議員定数が各1人多すぎることから,い ずれも違憲である。 - 3 - なお,議員定数の配分が不平等であるか否かの判断基準として,議員1人当たり の人口が最大となる選挙区と最小となる選挙区を取り出し,その倍率である「較差」 を求め,それが一定の倍率を超えれば違憲とする手法があるが,このような考え方 には欠陥があり,合憲性の判断基準として用いるべきではない。 イ 最高裁平成29年9
主文(判決文より)
1 原告らの請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告らの負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。