事件の基本情報
| 裁判所 | 最高裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成21(受)1830 |
| 判決日 | 2011-04-22 |
| 分類 | 最高裁 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 民法704条 |
この事件の代理人
- 高村順久(被上告人代理人)/大阪弁護士会
争点(判決文より)
争点となっている。 2 原審の適法に確定した事実関係の概要は,次のとおりである。 (1) 上告人は,大阪府で業務を行う司法書士を構成員として,司法書士法に基 づき設立された司法書士会である。 (2) 上告人は,その所有する大阪司法書士会館の管理運営に関し,大阪司法書 士会会館管理運営規則(以下「本件管理運営規則」という。)を定めている。本件 - 1 - 管理運営規則には,平成9年2月当時,次の規定があった。 「第7条 本会に新たに入会する者は,入会に際し,会館維持協力金として金2 0万円を本会に納付しなければならない。ただし,再入会するときはこの限 りではない。 2 前項の納付については,規程の定めるところにより延納または分割払の方 法によることができる。」 (3) 上告人の会則には,本件会館維持協力金の納付義務を定めた規定はない。 また,上告人の会則,規則等には,本件会館維持協力金を納付することを上告人へ の入会の要件とし,又はこれを納付しないときに上告人を退会したものとみなされ るなどの規定はない。 (4) 被上告人は,平成9年2月6日,日本司法書士会連合会に備える司法書士 名簿への登録申請を行うと同時に,上告人に入会する手続を執り,その際,上告人 に対し,本件会館維持協力金20万円を納付した。被上告人は,同月19日,上記 司法書士名簿に登録され,上告人に入会した。 (5) 被上告人は,上告人に対し,平成18年11月28日到達の書面をもっ て,被上告人が納付した上記20万円の返還を催告した。 3 原審は,上記事実関係の下において,次のとおり判断して,被上告人の上告 人に対する請求を20万円及び黙示に予備的に併合されていると認めたこれに対す る遅延損害金の支払を求める限度で認容した。 (1) 法15条7号,15条の2第1項は,司法書士会の会則には「入会金その 他の入会についての特別の負担」に関する規定を定めて法務大臣の認可を受けなけ ればならないとしているが,その立法趣旨は,将来司法書士会に入会しようとする - 2 - 者のみに課される負担が,既存の会員の意思で決定されることによって,司法書士 業への事実上の参入規制となることを防止することにある。 (2) 上記立法趣旨に照らせば,入会後の納付が義務付けられている負担であれ ば,その納付が入会の要件となっているものでなくとも,事実上の参入規制となる おそれがあることに変わりはないから,「入会金その他の入会についての特別の負 担」に当たると解すべきである。本件会館維持協力金は,上告人に新たに入会しよ うとする者あるいは新たに入会した者にその納付が義務付けられているものである から,上記「入会金その他の入会についての特別の負担」に当たる。 4 しかしながら,原審の上記3(1)の判断は是認することができるが,同(
主文(判決文より)
1 原判決中上告人敗訴部分を破棄し,同部分につき第 1審判決を取り消す。 2 前項の部分に関する被上告人の請求を棄却する。 3 訴訟の総費用は被上告人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。