住居侵入,窃盗,現住建造物等放火被告事件

事件の基本情報

裁判所最高裁判所
事件番号平成23(あ)670
判決日2012-09-07
分類最高裁
判決種別判決

この事件の代理人

  • 高野隆(被告代理人)/第二東京弁護士会

争点(判決文より)

争点が拡散するお
それもある。したがって,前科証拠は,単に証拠としての価値があるかどうか,言
い換えれば自然的関連性があるかどうかのみによって証拠能力の有無が決せられる
ものではなく,前科証拠によって証明しようとする事実について,実証的根拠の乏
しい人格評価によって誤った事実認定に至るおそれがないと認められるときに初め
て証拠とすることが許されると解するべきである。本件のように,前科証拠を被告
人と犯人の同一性の証明に用いる場合についていうならば,前科に係る犯罪事実が
顕著な特徴を有し,かつ,それが起訴に係る犯罪事実と相当程度類似することか
ら,それ自体で両者の犯人が同一であることを合理的に推認させるようなものであ
って,初めて証拠として採用できるものというべきである。
前刑放火は,原判決の指摘するとおり,11件全てが窃盗を試みて欲するような
金品が得られなかったことに対する鬱憤を解消するためになされたものであるこ
と,うち10件は侵入した室内において,残り1件は侵入しようとした居室に向け
てなされたものであるが,いずれも灯油を撒布して行われたものであることなどが
認められる。本件放火の態様は,室内で石油ストーブの灯油をカーペットに撒布し
て火を放ったという犯行である。原判決は,これらの事実に加え,被告人が本件放
火の最大でも5時間20分という時間内に上記の放火現場に侵入し,500円硬貨
2枚とカップ麺1個を窃取したことを認めていることからすれば,上記の各前科と
同様の状況に置かれた被告人が,同様の動機のもとに放火の意思を生じ,上記のと
おりの手段,方法で犯行に及んだものと推認することができるので,関連性を認め
るに十分であるという。しかしながら,窃盗の目的で住居に侵入し,期待したほど
の財物が窃取できなかったために放火に及ぶということが,放火の動機として特に
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主文(判決文より)

原判決を破棄する。
本件を東京高等裁判所に差し戻す。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。