威力業務妨害,建造物不退去被告事件

事件の基本情報

裁判所最高裁判所
事件番号平成24(あ)199
判決日2013-03-18
分類最高裁
判決種別決定
判決文が挙げた条文憲法14条、憲法31条、憲法38条1項、憲法82条

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点及び証拠を整理する公判準備であるところ,公判前整理手続において十
分に争点及び証拠を整理するためには,検察官の主張に対する反論として,被告人
側の主張やその取調べ請求証拠が明らかにされなければならないことから,刑訴法
316条の17は,被告人又は弁護人に対し,検察官の証明予定事実を記載した書
面の送付を受け,かつ,同法316条の14,316条の15第1項の各規定によ
る証拠開示を受けた場合に,公判期日においてすることを予定している主張がある
ときには,これを明らかにするとともに,その証明に用いる証拠の取調べを請求す
ることを義務付けている。
このように,同法316条の17は,被告人又は弁護人において,公判期日にお
いてする予定の主張がある場合に限り,公判期日に先立って,その主張を公判前整
理手続で明らかにするとともに,証拠の取調べを請求するよう義務付けるものであ
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って,被告人に対し自己が刑事上の責任を問われるおそれのある事項について認め
るように義務付けるものではなく,また,公判期日において主張をするかどうかも
被告人の判断に委ねられているのであって,主張をすること自体を強要するもので
もない。
そうすると,同法316条の17は,自己に不利益な供述を強要するものとはい
えないから,憲法38条1項違反をいう所論は前提を欠き,刑訴法405条の上告
理由に当たらない。
2 同上告趣意のその余の主張について
同上告趣意のその余の主張のうち,公判前整理手続が裁判公開の原則に違反する
として憲法82条,37条1項違反をいう点については,公判前整理手続のような
公判準備の手続が憲法82条にいう「裁判の対審及び判決」に当たらないことは,
当裁判所の判例(最高裁昭和23年(つ)第25号同年11月8日大法廷決定・刑
集2巻12号1498頁)の趣旨に徴して明らかであり,憲法31条違反をいう点
については,公判前整理手続は立証責任を被告人に負わせるものでないことは明ら
かであるから,いずれも前提を欠き,憲法14条違反をいう点については,原審で
何ら主張,判断を経ていない事項に関する主張であり,判例違反をいう点は,原判
決の認定に沿わない事実関係を前提とするものであるか,あるいは,所論引用の判
例が所論の主張するような趣旨を示したものではないから前提を欠き,その余は,
憲法違反をいう点を含め,実質は単なる法令違反,事実誤認,量刑不当の主張であ
って,刑訴法405条の上告理由に当たらない。
3 よって,同法414条,386条1項3号により,裁判官全員一致の意見
で,主文のとおり決定する。
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(裁判長裁判官 金築誠志 裁判官 櫻井龍子 裁判官 横田尤孝 裁判官
白木 勇 裁判官 山浦善樹)
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主文(判決文より)

本件各上告を棄却する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。