事件の基本情報
| 裁判所 | 最高裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成30(し)146 |
| 分類 | 最高裁 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点となった。Cの死体を解剖したI教授作成の鑑定書(I旧鑑定)を含む同意書 証の取調べに加えて,A,B及びDの各証人尋問,Bの妻であるEの証人尋問等が 行われ,さらに,A及びBについては,刑訴法321条1項2号後段により検察官 調書が採用され,被告人質問が実施されるなどした。I旧鑑定は,死体の腐敗が著 しいため,損傷の有無,程度等が判然としないが,頸部,右側胸腹部,右上肢及び 両下肢に外力が作用した痕跡があり,内部においても,頸部,右胸郭等に外力の作 用した痕跡が認められ,他に著しい所見を認めないので,窒息死を推定するほかな い,仮に窒息死したものとすれば頸部内部の組織間出血は頸部に外力の作用したこ とを推測させ,他殺を想像させるというものである。鹿児島地方裁判所は,昭和5 5年3月31日,前記罪となるべき事実等を認定し,請求人を懲役10年に処し た。 控訴審においても,請求人が本件各犯行に関与したか否かが争われたが,昭和5 5年10月14日,福岡高等裁判所宮崎支部は控訴棄却の判決をし,その後請求人 の上告も棄却され,前記鹿児島地方裁判所判決が確定した。 - 3 - なお,A及びBは本件殺人及び死体遺棄の事実で,Dは本件死体遺棄の事実でそ れぞれ起訴され,これら3名の事件は併合審理されたが,3名は公訴事実を認め, 請求人と同じ昭和55年3月31日に判決が宣告された。鹿児島地方裁判所は,請 求人に対するものと同様の罪となるべき事実等を認定した上,Aを懲役8年,Bを 懲役7年,Dを懲役1年に処したが,3名はいずれも控訴せず,3名に対する第1 審判決は確定した。 2 第1次再審請求において,請求人は,同人,A,B及びDのいずれも本件各 犯行に関与していないと主張し,A,B及びDの各自白の信用性を争った。すなわ ち,弁護人は,Cは溝に自転車ごと転落して事故死した可能性が最も高いから,絞 殺を前提とする前記3名の各自白及び確定判決の認定事実はCの死因と矛盾するな どとして,新証拠としてI教授により作成された補充鑑定書(I新鑑定),J教授 により法医学的見地から作成された鑑定書(J鑑定)等を提出した。これに対し て,検察官は,K教授により法医学的見地から作成された意見書等を提出し,I教 授,J教授,K教授,E,D,G及びHの各証人尋問等が行われた。 鹿児島地方裁判所は,平成14年3月26日,再審開始を決定した。その理由 は,I新鑑定及びJ鑑定によれば,Cの死体の頸部には絞殺を示す外部所見も内部 所見も認められないから,死体の客観的状況はA及びBの各自白による犯行態様と は矛盾する可能性が高く,これらの自白の信用性を再検討する必要性が生じ,客観 的証拠,A,B,Dその他の関係者の供述等の新旧全証拠を総合評価した結果,請 求人,A,B及びDを本件各犯行について有罪とするには
主文(判決文より)
原決定及び原々決定を取り消す。 本件再審請求を棄却する。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。