審決取消請求事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成20(行ケ)10235
判決日2010-01-14
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文特許法123条1項4号
当事者被告 イネオスフラウアーホールディングスリミテッド

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点は,本件特許に係る明細書の発明の詳細な説明において,当業者が上
記発明を容易に実施できる程度に,発明の目的,構成,効果が記載されているか否
かである。
1 特許庁における手続の経緯
原告は,平成2年8月2日,上記発明につき出願し(優先日:平成元年9月26
日。米国),平成6年10月7日,本件特許につき設定登録をした。
被告は,平成18年8月25日,特許庁において,本件特許を無効とすることを
求めて審判請求をし,特許庁は,同審判請求を無効2006−80157号事件と
して審理し(なお,原告は,平成19年1月26日,訂正請求をした。),平成20
年2月13日,「訂正を認める。特許第1877437号の請求項に係る発明につ
いての特許を無効とする。」との審決をし,その謄本は,同月25日,原告に送達
された。なお,審決において,出訴期間として90日が附加されていた。
2 発明の内容
本件特許に係る発明は,平成19年1月26日付けの訂正(以下「本件訂正」と
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いう。)により訂正された後の明細書(以下「本件訂正明細書」という。また,上
記訂正前の明細書を「当初明細書」といい,両者を併せて「本件明細書」というこ
ともある。)の特許請求の範囲の請求項1ないし3に記載された次のとおりのもの
である(以下,上記訂正後の請求項1に記載された発明を「本件発明」といい,訂
正後の請求項2,3に記載された発明を「本件請求項2,3に係る発明」などとい
う。)。
【請求項1】「約35.7〜約50.0重量%のペンタフルオロエタンと約64.
3〜約50.0重量%のジフルオロメタンとからなり,32°Fにて約119.0
psia の蒸気圧を有する,空調用又はヒートポンプ用の冷媒としての共沸混合物様
組成物。」
【請求項2】「請求項1に記載の組成物を凝縮させること,次いで前記組成物を
冷却すべき物体の近くで蒸発させること,を含む,空調において冷却作用を生成さ
せる方法。」
【請求項3】「請求項1に記載の組成物を加熱すべき物体の近くで凝縮させるこ
と,次いで前記組成物を蒸発させること,を含む加熱作用を生成させる方法。」
3 審決の内容
審決は,次のとおり,本件訂正明細書の発明の詳細な説明は,当業者が本件発明
等を容易に実施できる程度に,その発明の目的,構成,効果が記載されているとは
いえず,平成2年法律第30号による改正前の特許法(以下「旧特許法」という。)
36条3項が規定する要件を満たしていないから,特許法123条1項4号に該当
し,無効とすべき旨判断した。
(1) 請求人の主張(1)(「実施例4で評価されたブレンド物の組成は,訂正後の請
求項1に記載された組成範囲には含まれず,大きく外れている」旨) について
「本件訂正明細書には,実施例4にHFC-125(判決注:ペンタフルオロエタ

主文(判決文より)

1 特許庁が無効2006−80157号事件について平成20年2月13日に
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した審決を取り消す。
2 訴訟費用は被告の負担とする。
3 この判決に対する上告及び上告受理申立てのための付加期間を30日とす
る。

出典

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