審決取消請求事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成21(行ケ)10053
判決日2010-02-09
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文特許法29条2項

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点は,本願発明が,「日本農芸化学会誌,1991.03.15 発行,65 巻 03 号 1991
年度大会(京都)講演要旨集,340頁 動物 −38− 2Gp1『フルクトシ
ルトランスフェラーゼの蔗糖食ラットの血清トリグリセライドおよび脂肪組織に及
ぼす影響』高橋昌夫,X」(甲1。以下「引用文献」という。)に記載された発明(以
下「引用発明」という。)から容易に想到することができるか否かである。
- 1 -
1 特許庁における手続の経緯
原告は,平成4年6月10日,本願発明につき出願し(平成4年特許願第194
472号。甲2),平成15年5月12日,同年12月22日付けでそれぞれ補正
をした(甲3,4)が,特許庁は,同年10月21日付けで拒絶理由通知をし(乙
5),平成16年2月27日付けで拒絶査定をした。
原告は,同年4月1日,上記拒絶査定に対する不服審判請求をし,平成20年3
月24日付けで補正をした(甲5)。
特許庁は,上記審判請求を不服2004−6542号事件として審理し,平成2
0年1月23日付けで拒絶理由通知をし(甲7),平成21年2月5日,「本件審判
の請求は,成り立たない。」との審決をし,その謄本は,同月17日,原告に送達
された。
2 本願発明の内容
本願発明は,平成20年3月24日付けの手続補正により補正された明細書の特
許請求の範囲に記載された次のとおりのものである(以下【請求項1】に記載され
たものを「本願発明」という。)。
「【請求項1】 抗脂血性の有効成分が,ストレプトコッカス・サリバリウスに
よって生成されるか,又は前記ストレプトコッカス・サリバリウスが産生する酵素
によって生成されるレバンからなる,抗肥満剤。」
「【請求項2】 抗脂血性の有効成分が,ストレプトコッカス・サリバリウスに
よって生成されるか,又は前記ストレプトコッカス・サリバリウスが産生する酵素
によって生成されるレバンの部分加水分解物からなる,抗肥満剤。」
3 審決の内容
審決は,次のとおり,引用発明から本願発明を想到することは容易であったとし
て,本願発明は,特許法29条2項の規定により特許を受けることができないとし
た(なお,以下において引用した審決中の文献等の表記は,本判決の表記に統一し
た。)。
- 2 -
(1) 引用発明
「・・・日本農芸化学会誌,1991.03.15 発行,65 巻 03 号 1991 年度大会(京都)講演要旨
集,340頁 動物 −38− 2Gp1『フルクトシルトランスフェラーゼの蔗糖食ラット
の血清トリグリセライド及び脂肪組織に及ぼす影響』高橋昌夫,X(以下,『引用文献』とい
う。)には,次の事項が記載されている。(A)」
「蔗糖の過剰摂取は高 TG 血症の原因となり果糖にこの作用が強いとされている。納豆菌や
ヒト消化管に存在す

主文(判決文より)

1 原告の請求を棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。