事件の基本情報
| 裁判所 | 知的財産高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成22(行ケ)10310 |
| 判決日 | 2011-05-10 |
| 分類 | 知的財産 / 特許 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 特許法29条2項 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点は,進歩性の有無である。 1 特許庁における手続の経緯 原告は,平成19年3月15日,名称を「非ポリマー可撓性有機発光デバイス」と する発明について,平成9年7月30日(パリ条約による優先権主張1996年8 月12日,米国,同1997年1月23日,米国)を国際出願日とする特願平10 −509779号の分割出願として特許出願(特願2007−67619号,平成1 9年9月20日出願公開,特開2007−242623号) をしたが,平成20年 7月23日付けで拒絶査定を受けたので,同年10月27日,これに対する不服の 審判を請求した。 特許庁は,上記請求を不服2008−27389号事件として審理した上,平成 22年5月18日,「本件審判の請求は,成り立たない。」との審決をし,その謄本 は同年6月1日原告に送達された(出訴のための附加期間90日)。 2 本願発明の要旨 平成20年4月7日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1 に係る本願発明は,以下のとおりである。 【請求項1】「(1)第1の電極であるインジウム錫オキシドの薄いフィルムでプ レコートされた可撓性基材,(2)(a)非ポリマー材料を含むホール輸送層及び/ 又は(b)非ポリマー材料を含む電子輸送層,並びに(3)前記(2)の層の上に 配置された第2の電極を含んでなり,0.5cmの曲率半径に繰り返して曲げた後 でも電流/電圧特性の明白な変化がない可撓性有機発光デバイスの製造方法であっ て,前記可撓性基材の前記インジウム錫オキシドの表面rms粗さが,原子間力顕 微鏡により得られる画像を用いることにより決定して3.6nmを超えないインジ - 2 - ウム錫オキシド表面の粗さを有する可撓性基材を用いることを特徴とする,可撓性 有機発光デバイスの製造方法。」 3 審決の理由の要点 (1) 本願発明は,引用例1(特開平6−124785号公報,甲1)に記載さ れた引用発明,引用例2(特開平8−167479号公報,甲2)に記載された事 項及び周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものであるか ら,特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。 (2) 引用発明,引用発明と本願発明との一致点及び相違点の認定並びに相違点 についての判断は,次のとおりである。 【引用発明】 「透明性と可撓性を有する高分子フィルム上に,ITOからなる透明導電性膜の 第1電極と,有機化合物からなる発光材料を有する有機多層部と,第2電極とを順 次設けてなる有機EL素子の製造方法であって,高分子フィルムとしてPES(ポ リエーテルスルホン)フィルムを用い,PES(ポリエーテルスルホン)フィルム 上に第1電極としてのITO膜(透明導電性膜=陽極),有機多層部としてのTP D膜(正孔注入層),DPVBi層(発光層
主文(判決文より)
原告の請求を棄却する。 訴訟費用は原告の負担とする。 この判決に対する上告及び上告受理の申立てのための付加期間を30日と 定める。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。