審決取消請求事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成22(行ケ)10357
判決日2011-07-19
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
当事者原告 SRIスポーツ株式会社

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点は,本願発明の進歩性の有無である。
1 特許庁における手続の経緯
原告は,平成18年6月5日,名称を「ゴルフボール」とする発明について特許
出願(特願2006-155949号,公開公報は特開2007-319589号公
報〔甲6〕)をし,平成20年6月17日及び同年10月10日付で特許請求の範囲
等に関する手続補正をしたが(甲7,8),拒絶査定を受けたので,これに対する不
服の審判請求をした。
特許庁は,上記請求を不服2009-2586号事件として審理し,その中で原
告は平成21年2月6日付けで特許請求の範囲に関する補正をしたが(甲9),特許
庁は,平成22年10月4日,「本件審判の請求は,成り立たない。」との審決をし,
その謄本は平成22年10月25日原告に送達された。
2 本願発明の要旨(請求項1の記載)
「球状のコアと,このコアの外側に位置しかつ熱可塑性樹脂組成物からなるカバ
ーとを備えており,
このコアが,内球と,この内球の外側に位置しかつ熱可塑性樹脂組成物からなる
第一中間層と,この第一中間層の外側に位置しかつ熱可塑性樹脂組成物からなる第
二中間層とを備えており,
この第二中間層のショアD硬度Hsが,第一中間層のショアD硬度Hf及びカバ
ーのショアD硬度Hcよりも大きく,
このカバーのショアD硬度Hcが18以上38以下であり,
このカバーのショアD硬度Hcが内球の中心のショアD硬度Hiよりも小さく,
このカバーの,厚みTc(mm)とショアD硬度Hcとの積(Tc・Hc)が2
5以下であり,
このカバーの厚みTcが0.3mm以上0.8mm以下であるゴルフボール。」
3 審決の理由の要点
(1) 引用例1(特開平9-313643号公報,甲1)には,実質的に次の発
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明(引用発明)が記載されていることが認められる。
「ソリッドコアと中間層とカバーとの3層構造からなるスリーピースソリッドゴル
フボールにおいて,
コア表面硬度はコア中心硬度より高く,中間層硬度はコア表面硬度より高く,カ
バー硬度は中間層硬度より高く,
中間層及びカバーは共にアイオノマー樹脂を10~100重量%含有する熱可
塑性樹脂を主材とする材料で形成されている,
スリーピースソリッドゴルフボール。」
(2) 本願発明と刊行物1発明との一致点及び相違点は次のとおりである。
【一致点】
「球状のコアと,このコアの外側に位置しかつ熱可塑性樹脂組成物からなるカバ
ーとを備えており,
このコアが,内球と,この内球の外側に位置しかつ熱可塑性樹脂組成物からなる
中間層とを備えている,
ゴルフボール。」
【相違点】
本願発明では,前記中間層が,「内球の外側に位置しかつ熱可塑性樹脂組成物か
らなる第一中間層」と,「第一中間層の外側に位置しかつ熱可塑性樹脂組成物からな
る第二中間層」との2層からなり

主文(判決文より)

特許庁が不服2009-2586号事件について平成22年10月4日に
した審決を取り消す。
訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。