事件の基本情報
| 裁判所 | 知的財産高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成22(行ケ)10403 |
| 判決日 | 2011-10-04 |
| 分類 | 知的財産 / 特許 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 特許法153条2項 |
この事件の代理人
- 田中永一(被告代理人)
争点(判決文より)
争点は,本願発明の進歩性(容易想到性)の有無である。 1 特許庁における手続の経緯 原告は,平成18年3月13日,名称を「赤外活性皮膜とその成膜方法」とする - 1 - 発明につき特許出願をしたが,平成20年9月29日,特許庁から拒絶査定を受け たので,同年11月7日,不服審判請求をした(不服2008-29975号)。原 告は,平成20年11月25日,特許請求の範囲に5項を追加する本件補正をした が,特許庁は,平成22年11月8日,本件補正を却下する決定とともに,「本件審 判の請求は,成り立たない。」との審決をし,この謄本は同月27日に原告に送達さ れた。 2 本願発明の要旨 本件出願に係る発明は,赤外活性等を有する還元酸化チタン等に関する発明で, そのうち平成20年7月28日付け手続補正書に記載の請求項1に係る発明(本願 発明)の特許請求の範囲は以下のとおりである(請求項1は本件補正でも変更され ていない。ただし,「団体」は「固体」の誤記であることが明らかである。)。 【請求項1】 「固体の表面に形成した,主に還元酸化チタン(Ti O )または主に還元 n 2n-1 酸化ジルコニウム(ZrO )からなる,或いはまた,還元酸化チタンの1種と 2-x 還元酸化ジルコニウムの1種からなる混合物および/または化合物からなる,赤外 活性皮膜。」 3 審決の理由の要点 (1) 補正の適否について 請求項の数を増加させる補正は,請求項の削除,特許請求の範囲の減縮,誤記の 訂正,明瞭でない記載の釈明のいずれにも該当しないから,本件補正は,平成18 年法律第55号改正附則3条1項によりなお従前の例によるとされる同法による改 正前の特許法(以下「旧法」という。)17条の2第4項の規定に違反し,旧法15 9条1項で準用する旧法53条1項の規定により却下すべきである。 (2) 本件補正前の発明の進歩性について 本件補正前の請求項1の発明(本願発明)は下記引用例1に記載された発明(引 用発明)に基づいて,本件出願当時,当業者において容易に想到できたもので,進 - 2 - 歩性を欠くというものであり,審決が認定した引用発明,引用発明と本願発明との 一致点及び相違点,相違点についての判断は下記のとおりである。 【引用例1】国際公開第02/040601号(甲2,乙15) 【引用例1に記載された発明(引用発明)】 「工業加熱炉の内壁表面に塗布,またはコーティングした酸化チタン(還元酸化 チタン(Ti O )を含む)を基材とした被膜。」 n 2n-1 【一致点】 「固体の表面に形成した,還元酸化チタンを含む皮膜」である点。 【相違点】 ・相違点1 「本願発明は,主に還元酸化チタンからなるものであるが,引用発明は,酸化チ タン(還元酸化チタン(Ti O )を含む)を基材とするものである点。」
主文(判決文より)
原告の請求を棄却する。 訴訟費用は原告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。