審決取消請求事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成22(行ケ)10235
判決日2011-10-04
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
当事者原告 日東電工株式会社

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点は,補正後の独立特許要件の存否(進歩性(容易想到性)
の有無)である。
1 特許庁における手続の経緯
原告は,平成16年7月23日,名称を「偏光フィルム,重畳フィルム及び液晶
表示装置」とする発明(平成21年10月23日付け手続補正書で,「液晶表示装置
用重畳フィルムの製造方法,液晶表示装置用重畳フィルム及び液晶表示装置」に補
正)につき,優先日を平成15年8月8日,優先権主張国を日本として特許出願を
した(特願2004-215159号)。
原告は,平成20年2月29日,本件出願につき拒絶査定を受けたので,同年4
月9日,特許庁に対して不服審判請求をし(不服2008-8709号事件),平成
22年3月18日,特許請求の範囲及び発明の詳細な説明の各記載を一部改める本
件補正をしたが,特許庁は,同年6月16日,本件補正を却下するとの決定ととも
に,「本件審判の請求は,成り立たない。」との審決をし,この謄本は同年6月28
日に原告に送達された。
2 本願発明(補正後の発明)の要旨
本願発明は,液晶表示装置に用いられる重畳フィルム及びこれらを使用した液晶
表示装置に関する発明で,本件手続補正書(甲17)に記載の請求項1に係る発明
(補正発明)の特許請求の範囲は以下のとおりである。
【請求項1】
「長尺のポリマーフィルムからなり,かつ幅方向に吸収軸を有する偏光フィルム
を製造する工程と,長尺のポリマーフィルムからなり,長さ方向に遅相軸を有する
縦一軸延伸位相差フィルムを準備する工程と,前記偏光フィルムと前記位相差フィ
ルムとを積層させる工程とを含み,
前記偏光フィルムを製造する工程において,前記長尺のポリマーフィルムに幅方
向の延伸処理及び二色性物質の染色処理を施し,
前記偏光フィルムと前記位相差フィルムとを積層させる工程において,前記偏光
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フィルムと前記位相差フィルムとを,それら長尺のポリマーフィルムの長さ方向を
対応させ,接着層または粘着層により直接接着または粘着して積層させる液晶表示
装置用重畳フィルムの製造方法。」
3 審決の理由の要点
(1) 補正発明は,引用文献1に記載された引用発明に引用文献2ないし6に記
載された事項を組み合わせることで,当業者において容易に発明することができた
ものであるから,進歩性を欠く。本件補正は,特許請求の範囲の減縮を目的とする
もので,独立特許要件を欠くから,却下すべきものである。
【引用文献1】特開2002-22942号公報(甲19の1)
【引用文献2】特開2001-166134号公報(甲19の2)
【引用文献3】特開2002-62430号公報(甲19の3)
【引用文献4】特開2002-71957号公報(甲19の4)
【引用文献5】特開2002-127245号公報(甲19の5)
【引用文献6】特開2003-4

主文(判決文より)

特許庁が不服2008-8709号事件について平成22年6月16日
にした審決を取り消す。
訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。