審決取消請求事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成23(行ケ)10207
判決日2011-12-15
分類知的財産 / 商標
判決種別判決
判決文が挙げた条文商標法3条1項3号、商標法4条1項16号
当事者原告 アップルインコーポレイテッド

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点は,本願商標が商標法3条1項3号,4条1項
16号に該当するかどうかである。
2 特許庁における手続の経緯
原告は,平成19年(2007年)1月2日の優先権(トリニダード・トバゴ)
を主張して,同年6月29日,下記本願商標につき,商標登録出願(商願2007
-71092号)をしたが,平成21年8月11日に拒絶査定を受けたので,同年
11月11日,これに対する不服の審判請求をした(不服2009-21923号)。
【本願商標】
MULTI-TOUCH(標準文字)
・指定商品 第9類 写真機械器具,MP3プレーヤー,デジタルオーディオ
プレーヤー,電話(ただし,平成20年1月22日付け補正により「電
話機」に補正された。),携帯電話,テレビ電話,テレビジョン受信機,
電話・ファクシミリ・電子メールその他の電子データの送受信機能を有
する携帯電子機器,電気通信機械器具,未記録の磁気記録媒体,コンピ
ュータ,コンピュータソフトウェア,コンピュータ周辺機器,携帯情報
端末,電子手帳,その他の電子応用機械器具及びその部品
特許庁は,平成23年2月22日,前記請求につき「本件審判の請求は,成り立
たない。」との審決をし,その謄本は同年3月4日,原告に送達された。
3 審決の理由の要点
本願商標を構成する文字とつづりを同じくする「multi-touch」の文字及びその構
- 2 -
成文字に相応して生ずる読みを片仮名で表した「マルチタッチ」の文字は,「日経
パソコン用語事典2009年版」(甲7)等の証拠の記載からして,「複数の指を
用いて画面の操作を行うことができる入力方式」を表すものと認められる。
そして,「マルチタッチ」の文字は,富士通コンポーネント,シャープ,その他
各社の抵抗膜方式タッチパネル,ノートパソコン等に係る宣伝・広告において使用
されているほか,各社が製造するパーソナルコンピュータ,液晶ディスプレイ等を
紹介する他人のウェブページにおいても,上記の入力方式の意味をもって使用され
ている。
そうすると,「マルチタッチ」の文字は,抵抗膜方式タッチパネル,パーソナル
コンピュータ,液晶ディスプレイ等について,上記の入力方式を意味するものとし
て取引上普通に使用されているというべきであり,かかる意味を有する「マルチタ
ッチ」を欧文字で表記した本願商標も,これに接する取引者,需要者が上記の入力
方式を意味するものと理解,把握するものであって,自他商品の識別標識としての
機能を果たしている商標とは認識しないというべきである。
したがって,本願商標は,これを指定商品中,上記の入力方式を採用したコンピ
ュータ等に使用するときは,商品の品質,機能を表示するにとどまるものとみるの
が相当であり,上記商品の取引に際し,必要適切な表示として何人もその使用を欲
するものであって,

主文(判決文より)

原告の請求を棄却する。
訴訟費用は原告の負担とする。
この判決に対する上告及び上告受理の申立てのための付加期間を30日
と定める。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。