懲戒処分取消等請求事件

事件の基本情報

裁判所最高裁判所
事件番号令和3(行ヒ)164
判決日2022-06-14
分類最高裁
判決種別判決
判決文が挙げた条文国家賠償法1条1項

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点となること等についての話をし、処分をより軽くする目的
で、同人と面会する約束をした。その後、被上告人は、Cとの間でメールのやり取
りをしたところ、被上告人が送信したメールには、被上告人の運転する自動車にC
が同乗して氷見市外の面会場所に行くことを提案する旨の記載や、「この不服に邪
魔が入りもしうまくいかなかったら辞表出して(中略)消防長とDを刑事告訴する
それに加担したものも含むつもり リークしたものも同罪やろ」との記載があっ
た。
Cは、被上告人と面会したくないと考えたため、消防長であるFに相談したとこ
ろ、被上告人と面会することを禁止されるなどしたことから、同月29日朝、被上
告人に対し、面会を取りやめる旨のメールを送信した。これに対し、被上告人は、
間もなく、Cに対し、連続して3回にわたりメールを送信した。そのメールには、
「Dと一緒にならないように」、「お前も加担してるとは思わなかったわ」との記
載があった。
被上告人は、平成29年4月27日付けで、消防長から、前記 の行為が、
正当な理由なく暴行の被害者に対して面会を求めるなど、いずれも反社会的な違法
行為であって、全体の奉仕者たるにふさわしくない非行に当たるなどとして、地方
公務員法29条1項3号に基づき停職6月の懲戒処分を受けた(第2処分)。
3 原審は、上記事実関係等の下において、第1処分は適法であるとしてその取
消請求を棄却すべきものとする一方、要旨次のとおり判断して、第2処分の取消請
求を認容し、損害賠償請求の一部を認容した。
第2処分の対象となる非違行為はそれなりに悪質なものであり、被上告人は第1
処分を受けても反省していないとみられるが、上記非違行為は、反社会的な違法行
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為とまで評価することが困難なものである上、第1処分に対する審査請求手続のた
めのものであって第1処分の対象となる非違行為である暴行等とは異なる面があ
り、同種の行為が反復される危険性等を過度に重視することは相当ではない。そう
すると、第1処分の停職期間を大きく上回り、かつ、最長の期間である6月の停職
とした第2処分は、重きに失するものであって社会通念上著しく妥当を欠いてお
り、消防長に与えられた裁量権の範囲を逸脱し、又はこれを濫用した違法なもので
ある。
4 しかしながら、原審の上記判断は是認することができない。その理由は、次
のとおりである。
公務員に対する懲戒処分について、懲戒権者は、諸般の事情を考慮して、懲
戒処分をするか否か、また、懲戒処分をする場合にいかなる処分を選択するかを決
定する裁量権を有しており、その判断は、それが社会観念上著しく妥当を欠いて裁
量権の範囲を逸脱し、又はこれを濫用したと認められる場合に、違法となるものと
解される(最高裁昭和47年(行ツ)第52号同52年12月20日第三

主文(判決文より)

原判決中上告人敗訴部分を破棄する。
前項の部分につき、本件を名古屋高等裁判所に差し戻す。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。