審決取消請求事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成23(行ケ)10109
判決日2012-01-16
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文特許法29条

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点は,先願発明との実質的同一性及び進歩性の有無である。
1 特許庁における手続の経緯
原告は,2002年(平成14年)1月9日の優先権(フィンランド共和国)を主
張して,2003年(平成15年)1月9日,名称を「エレベータ」とする発明につ
いて国際特許出願をし(PCT/FI2003/000012,日本における出願番
号は特願2003-557938号,請求項の数40),平成16年7月9日日本国
特許庁に翻訳文を提出したが(公表公報は2005-514293号〔甲28〕),
拒絶査定を受けたので,これに対する不服の審判請求をした(不服2009-11
800号)。
その中で原告は平成21年7月27日付けで特許請求の範囲の変更の補正(請求
項の数28,甲12,以下「本件補正」という。)をしたが,特許庁は,平成22年
11月15日,「本件審判の請求は,成り立たない。」との審決をし(出訴期間とし
て90日附加),その謄本は平成22年11月30日原告に送達された。
2 本願発明の要旨(請求項1の記載)
「エレベータにおいて,巻上ロープの太さが8mmより小さく,トラクションシ
ーブと巻上ロープとの接触は,全体で,接触角180°を超え,エレベータカーお
よび/またはカウンタウェイトはk:1の懸垂比で懸垂され,kは1以上の整数で
あり,前記巻上ロープを構成するスチールワイヤの強度は2000N/mm2より
大きく,該エレベータの巻上機の重量は最高でも該エレベータの定格荷重の重量の
1/5であり,該エレベータの巻上機によって運転される前記トラクションシーブ
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の直径は最長で250mmであり,前記トラクションシーブおよび/またはロープ
プーリは少なくともそれらの/その綱溝を非金属材料でコーティングされ,前記巻
上ロープはコーティングされていないことを特徴とするエレベータ。」
3 審決の理由の要点
(1) 特許法29条の2について
(1)-1 2001年(平成13年)12月31日(平成13年1月4日及び同
年8月10日の優先権〔ドイツ連邦共和国〕を主張)を国際出願日とし,平成14
年7月11日に国際公開(WO2002/053486)がされた国際特許出願(P
CT/EP2001/015380,日本における出願番号は特願2002-55
4612号,公表公報は特表2004-520245号〔甲2〕)の国際出願日にお
ける国際出願の明細書,請求の範囲及び図面(先願明細書,甲1)には,実質的に
次の発明(拡大された先願発明。以下,単に「先願発明」という。)が記載されてい
ることが認められる。
「エレベータにおいて,支持ケーブルの公称直径が5~7mm,特に6mm以下
であり,駆動滑車と支持ケーブルとの接触は,駆動滑車と対滑車との間に支持ケー
ブルを二重巻きとすることによりその接触角を180

主文(判決文より)

原告の請求を棄却する。
訴訟費用は原告の負担とする。
この判決に対する上告及び上告受理申立てのための付加期間を30日と
定める。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。