事件の基本情報
| 裁判所 | 知的財産高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成23(ネ)10009 |
| 判決日 | 2012-01-31 |
| 分類 | 知的財産 / 著作 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 民法709条、著作権法23条1項、著作権法99条、著作権法112条1項、著作権法114条2項 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点は, ①本件訴えは訴権の濫用によるものとして却下されるべきものか(本案前の答弁), ②本件サービスにおいて,被告は本件放送の送信可能化行為を行っているか,③本 件サービスにおいて,被告は本件番組の公衆送信行為を行っているか,及び,④原 告らの損害の有無及び損害額であった。 第1審は,本件訴えが訴権の濫用に当たるとの被告の主張は排斥したが,本件サ ービスにおける被告の行為は,送信可能化行為に該当しない,公衆送信行為に該当 しないとして,原告らの請求をいずれも棄却したところ,これに対して,原告らは 控訴した。 (3) 差戻前第2審(知的財産高等裁判所平成20年(ネ)第10059号)は, 上記の争点について,本件訴えが訴権の濫用に当たるとは認められない,被告の用 いた後記各ベースステーションは,あらかじめ設定された単一の機器宛てに送信す るという1対1の送信を行う機能を有するにすぎず,自動公衆送信装置とはいえな いから,ベースステーションに本件放送を入力するなどして利用者が視聴し得る状 態に置くことは,本件放送の送信可能化には当たらず,送信可能化権の侵害は成立 しない,本件番組を利用者の端末機器に送信することは自動公衆送信には当たらず, 公衆送信権の侵害は成立しないとして,原告らの控訴を棄却したため,これに対し て,原告らは上告受理を申し立てた。 (4) 上告審(最高裁判所平成21年(受)第653号)は,本件サービスにおい ては,ベースステーションがインターネットに接続しており,ベースステーション に情報が継続的に入力されている,ベースステーションに本件放送の入力をしてい る者は被告であり,ベースステーションを用いて行われる送信の主体は被告である, 送信の主体である被告からみて,本件サービスの利用者は不特定の者として公衆に 当たるから,ベースステーションを用いて行われる送信は自動公衆送信であり,ベ ースステーションは自動公衆送信装置に当たる,そうすると,インターネットに接 続している自動公衆送信装置であるベースステーションに本件放送を入力する行為 は,本件放送の送信可能化に当たる,また,テレビアンテナからベースステーショ ンまでの送信の主体は被告であり,ベースステーションから利用者の端末機器まで の送信の主体についても被告であるから,テレビアンテナから利用者の端末機器に 本件番組を送信することは,本件番組の公衆送信に当たるとして,被告による送信 可能化権の侵害又は公衆送信権の侵害を認めなかった上記第2審の判断には,判決 に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があると判示し,上記第2審判決を破棄 し,更に審理を尽くさせるため,事件を知的財産高等裁判所に差し戻す判決をした (以下,この判決を「上告審判決」という場合がある。)。 2 前提となる事実 (1) 原告らは
主文(判決文より)
1 原判決を取り消す。 2 被告は,別紙サービス目録記載のサービスにおいて,別紙放送目録記載1- 2,2-2,3-2,4-2,5-2,6-2及び7-2の放送を送信可能化 してはならない。 3 被告は,別紙サービス目録記載のサービスにおいて,別紙放送番組目録記載 1ないし7-2の番組を公衆送信してはならない。 4 被告は,原告NHKに対し,金50万9204円,及び,内金18万099 4円に対する平成19年3月15日から,内金32万8210円に対する平成 23年6月30日から各支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 5 被告は,原告日本テレビ,原告TBS,原告テレビ朝日及び原告テレビ東京 の各原告に対し,それぞれ,金24万0663円,及び,内金8万5542円 に対する平成19年3月15日から,内金15万5121円に対する平成23 年6月30日から各支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 6 被告は,原告フジテレビに対し,金20万6517円,及び,内金7万33 64円に対する平成19年3月15日から,内金13万3153円に対する平 成23年6月30日から各支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 7 原告らのその余の請求(当審での拡張部分を含む。)をいずれも棄却する。 8 訴訟費用は第1審,差戻前の第2審,上告審,差戻後の第2審を通じて,こ れを5分し,その2を原告らの,その余を被告の負担とする。 9 この判決は,第2項ないし第6項に限り,仮に執行することができる。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。