審決取消請求事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成23(行ケ)10134
判決日2012-02-06
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
当事者原告 新日本製鐵株式会社

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点は,容易推考性の存否である。
1 特許庁における手続の経緯
原告は,平成16年10月6日,名称を「高強度部品の製造方法と高強度部品」
(平成21年3月12日付けの補正により「高強度部品の製造方法」と変更)とす
る発明について特許出願(特願2004-293455号)をし,平成21年3月
12日付けで補正(甲4)をしたが,平成21年5月7日付けで拒絶査定を受けた
ので,平成21年8月11日,拒絶査定に対する不服審判請求をした(不服200
9-14453号)。
原告は,その手続中の平成23年1月5日付けで補正(甲15)をしたが,特許
庁は,平成23年3月7日,上記審判請求につき「本件審判の請求は,成り立たな
い。」との審決をし,その謄本は平成23年3月28日,原告に送達された。
2 本願発明の要旨
平成23年1月5日付けの手続補正書(甲15)により補正された特許請求の範
囲の請求項1に係る本願発明は,次のとおりである。
【請求項1】
質量%で,
C:0.05~0.55%,
Si:2%以下,
Mn:0.1~3%,
P:0.1%以下,
S:0.03%以下,
Al:0.005~0.1%,
N:0.01%以下,
Cr:0.01~1%,
B:0.0002~0.0050%,
- 2 -
Ti:3.42×N+0.001%~3.99×(C-0.1)%,
{ただし,Nは窒素の質量含有率(%),Cは炭素の質量含有率(%)}
残部Feと不可避的不純物からなる鋼板を用い,水素量が体積分率で10%以下,
かつ露点が30℃以下である雰囲気にて,Ac ~融点までに鋼板を加熱した後,
フェライト,パーライト,ベイナイト,マルテンサイト変態が生じる温度より高い
温度でプレス成形を開始し,成形後に金型中にて冷却して焼入れを行い高強度の部
品を製造する際に,下死点から10mm以内にて剪断加工を施すことを特徴とする
高強度部品の製造方法。
3 審決の理由の要点
(1) 刊行物1(特開2003-328031号公報,甲17)には次のとおり
の引用発明が記載されていると認められる。
【引用発明】
C:0.2~0.24%に合金成分等が添加された鋼板を用い,1000℃近傍
まで加熱した後,約800℃程度でプレス成形を開始し,プレス成形後に成形型で
急冷・焼入れを行い高強度の成形品を製造する際に,ピアス加工を施す高強度プレ
ス成形品の焼入れ方法
(2) 本願発明と引用発明との間には,次のとおりの一致点,相違点がある。
【一致点】
質量%で,C:0.05~0.55%を含む鋼板を用い,一定の雰囲気にて,A
c ~融点までに鋼板を加熱した後,フェライト,パーライト,ベイナイト,マル
テンサイト変態が生じる温度より高い温度でプレス成形を開始し,成形後に金型中
にて冷却して焼入れを行い高強度の部品を製造する際に,剪断加工

主文(判決文より)

特許庁が不服2009-14453号事件について平成23年3月7日
にした審決を取り消す。
訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。